クラスメソッドは2026年4月22日、「AI駆動レガシーマイグレーション」を提供開始すると発表した。Java旧バージョンなどの古いシステム基盤のバージョンアップをAIで支援する。現状システムのコードを解析し、移行手順書を生成し、移行にともなう定型作業を自動で実施する。移行完了後も、AIを活用した24時間365日の運用保守へと移行する。
クラスメソッドの「AI駆動レガシーマイグレーション」は、Java旧バージョンなどの古いシステム基盤のバージョンアップをAIで支援するサービスである。背景として、システム基盤には保守やサポートの終了時期(EOL:End of Life)が設定されており、期限を過ぎると脆弱性へのパッチ提供が止まるほか、障害発生時の対応が困難になる。
新サービスは、「AIアセスメント」、「AI駆動バージョンアップ」、「AI 24/365運用保守」の3段階で構成する(表1)。料金の目安は、AIアセスメントが要問い合わせ、AI駆動バージョンアップが500万円から、AI 24/365運用保守が月額50万円から。期間の目安は、AIアセスメントが1~2週間、AI駆動バージョンアップが2~4カ月(規模により異なる)。
| メニュー名 | 概要 | 期間目安 | 費用目安 |
|---|---|---|---|
| AIアセスメント | AI自動計測による現状可視化・リスク評価・概算工数算出。稟議資料としても活用可 | 1~2週間 | 要問い合わせ |
| AI駆動バージョンアップ | AIによる移行手順書自動生成・テストコード作成・一括更新。エンジニアが固有判断を担当 | 2~4ヶ月(規模により異なる) | 参考:500万円から |
| AI 24時間365日運用保守 | 移行チームがそのまま継続。AIによる監視・異常検知・定期パッチ適用 | 継続契約 | 参考:月額50万円から |
第1フェーズでは、専用のAIエージェントが、静的コード解析、脆弱性スキャン、依存関係マッピングを自動で実行し、API数、バッチ数、テーブル数、既知の脆弱性を計測する。設計書と実際のソースコードの差異を検出し、ライブラリなどソフトウェア部品のサポート期限も洗い出す。社内稟議にそのまま使える診断レポートを1~2週間で作成する。
第2フェーズでは、AIが移行手順書の下書きやテストコードの骨格を自動で生成し、定型作業を自動で処理する。エンジニアは、業務ロジックの検証や例外処理といった、システム固有の判断が必要な箇所に集中できるようになる。
第3フェーズでは、移行を担ったチームがそのまま24時間365日の運用保守へと移行し、移行作業時に把握したシステムの癖・注意点を運用に引き継ぐ。セキュリティパッチの定期適用と継続的なバージョンアップにより、セキュリティ侵害、保守切れ、担当者不在、引き継ぎ不能といったリスクに継続的に対処する。
移行中のシステム停止リスクを減らすため、新旧システムを並行稼働させながら段階的に切り替える「ストラングラーフィグパターン」を基本アプローチとして採用する。機能のオン/オフを本番環境でコントロールする「フィーチャーフラグ」やトラフィック分割を活用することで、本番環境への影響を最小化しながら移行を進める。
導入実績の1つが、大手飲食チェーン(数千店舗規模)の会員管理/CRMシステムである。Java 8のEoL対応案件で、5つのサブシステムが密結合していて全体像が把握できない状態からAIアセスメント(10日)で全体構成・脆弱性・移行リスクを可視化した。テストコードを全面再構築し、段階的に移行した結果、移行後のインシデント発生率は前年比で80%減った。
また、バイブコーディングで開発したSaaSスタートアップの会員管理システムを対象に、リリース前の品質・セキュリティ診断を実施した事例もある。設計書なし・テストなしの状態からAIが依存関係と脆弱性を自動マッピングし、2週間で改善の優先度を決めた。
製造業の事例では、15年間稼働していた基幹システム連携の仕組みをストラングラーフィグパターンで段階的に刷新し、保守工数を約40%削減した。
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