[事例ニュース]
全日空商事、外国送金の新基盤を構築、国際規格ISO20022に準拠
2026年5月27日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
ANAグループの商社、全日空商事(本社:東京都港区)は、外国送金業務の新たなシステム基盤を構築した。クラウド型EDIサービス「EDI-Master Cloud」を使い、金融通信メッセージの国際標準規格「ISO20022」に準拠させた。EDI-Master Cloudを提供したキヤノンITソリューションズが2026年5月27日に発表した。
全日空商事は、ANAグループの商社機能を担い、航空機部品や機内サービス品を海外から調達している。外国送金は日常業務で発生し、送金の遅延は取引先との信用問題に直結し、調達業務や事業活動にも影響を及ぼす。こうしたなか、金融通信メッセージフォーマットの国際標準規格であるISO20022への対応を取引銀行から求められていた。
当初はインターネットバンキングでの対応を検討したが、一部で手作業が発生することが判明した。これを避けるために基幹システムの改修を検討したものの、仕様決定が難航したうえ改修範囲も大きく、限られた期間での対応が困難だった。
図1:全日空商事が構築した外国送金システムの構成図(出典:キヤノンITソリューションズ)拡大画像表示
このため、新たな送金基盤としてクラウド型EDIサービス「EDI-Master Cloud」(キヤノンITソリューションズが提供)を導入した(図1)。EDI-Master Cloudは、基幹システムが出力するデータに対し、桁数調整や項目の編集といった処理を行いながら、各銀行のフォーマットに合わせて変換する。従来手作業だった処理を自動化した。
検討から本稼働まで約1年を要した。ISO20022は共通フォーマットでありながら銀行ごとに必要な項目や設定が異なる。仕様変更が続くなか、テスト送信を繰り返しながら基幹システム側の修正と並行して開発を進めた。リスクを抑えるため送金件数の少ない時期に運用を始め、問題がないことを確認したうえで本稼働に移行した。
現在は外国送金での活用が中心だが、将来は国内送金との統合も検討する。また、現在インターネットバンキングを利用しているグループ会社への展開も視野に入れる。
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