[市場動向]
Synologyが描くインフラの未来─「AI Ready」と「Enterprise Ready」がもたらすデータ変革
2026年6月24日(水)神 幸葉(IT Leaders編集部)
NASベンダーとして業界を牽引してきたSynology(シノロジー)が、エンタープライズ市場に向けた事業を劇的に拡大している。2026年6月2日~5日に台湾・台北市で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2026」に合わせ、同社が開催したメディアイベントに、Synology プロダクトマネージャーのキャサリン・チャン(Katherine Chiang)氏が登壇し、インフラ層に革新をもたらす同社のNAS管理OS「DiskStation Manager」の戦略を語った。
DSMが目指す「インフラのレジリエンス」
Synologyの成長を牽引してきたNAS管理OS「DiskStation Manager(DSM)」は2026年、リリース20周年の節目を迎えた。DSMは単なるストレージのOSから、データ保護、生産性向上、監視へと領域を広げ、今日ではAI運用を含め、ビジネスを幅広くサポートする総合的なプラットフォームへと進化を遂げている。現在までに世界中に出荷されたシステムは1400万台を超え、管理するデータは400エクサバイト以上にのぼる。
Synology プロダクトマネージャーのキャサリン・チャン(Katherine Chiang)氏(写真1)は、ITインフラの歴史を振り返り、ハイブリッドインフラが普及した現在、企業が最も求めているのは「レジリエンス(回復力)」だと指摘した。生成されるデータ量が爆発的に増加する中、現代のエンタープライズインフラは、データの管理方法や保存場所、そして巧妙化するサイバーセキュリティへの対応力が問われている。さらに、ここへ決定的な変化をもたらしているのがAIだ。
写真1:Synology プロダクトマネージャーのキャサリン・チャン氏このような状況においてSynologyが重視するのは「インフラ層の備え」である。「重要なのは、インフラがAIの受け入れにどれだけ準備できているか。DSMは、企業がAIのパワーを引き出せるように支援するための基盤として、非常に重要な役割を果たせる」とチャン氏は強調する。 その上で、次世代DSMが掲げる核心的なテーマが「AI Ready(AIへの備え)」と「Enterprise Ready(エンタープライズへの備え)」だ(図1)。
次世代DSMを構築する2つの柱(出典:Synology)拡大画像表示
●Next:「AI Ready」なインフラ基盤をいかに整備するか?
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