石油・天然ガス開発会社のINPEX(本社:東京都港区)は2026年6月24日、「SAP S/4HANA Cloud Private Edition」を2026年1月に稼働開始したと発表した。Fit to Standard手法の採用で構築期間を短縮した。変化の激しい事業環境での迅速な意思決定を図る。アビームコンサルティングがデータ基盤の再設計から導入・定着までを支援した。
INPEX(インペックス、2021年4月に国際石油開発帝石から社名変更)は、石油・天然ガス開発に携わる大手エネルギー開発企業である。世界20カ国以上で原油や天然ガスの探鉱・開発・生産を行い、日本政府が黄金株(拒否権付株式)を保有する国策会社としての側面も持つ。
同社は豪州、アブダビ、東南アジア、日本、欧州の5つのコアエリアを中心に世界中でエネルギープロジェクトを推進している。石油・天然ガス事業の収益基盤を維持しながら、水素・アンモニア、再生可能エネルギー、CCS(CO2の分離回収・輸送・貯留)などの低炭素化に取り組んでいる。
以前より同社は、社内外の環境変化への柔軟な対応を目的に、基幹システムの刷新を含めた経営基盤の変革に取り組んできた。アビームコンサルティングをパートナーに、業務プロセスの改革からシステムの設計・構築・導入、定着までを一貫して推進する体制を構築した。
画面1:「SAP S/4HANA Cloud Private Edition」の画面例(出典:独SAP)拡大画像表示
既存の「SAP ERP」をプライベートクラウド運用の「SAP S/4HANA Cloud Private Edition」(画面1)で刷新した。構築にあたっては、フィット&ギャップ分析で発見した差異をアドオンで補完する従来手法ではなく、業務をSAPの標準機能に合わせるFit to Standardを採用し、構築期間を短縮。2026年1月に日本国内で稼働開始した(関連記事:INPEX、基幹システムの「SAP S/4HANA」移行に伴う影響を検証)。
新システムの下、変化の激しい事業環境においても迅速かつ的確な意思決定が期待できるとしている。具体的な目標として以下を挙げている。
- 複雑化・多様化する経営データの一元管理、レポーティング業務の効率化・迅速化
- 柔軟性の高いシステムにより、業務・システムの変更にかかる工数の削減、将来起こりうる環境変化および今後の多様な事業展開への迅速な対応
- AIを含む最新のIT技術を活用し、既存業務プロセスの見直し・最適化を図ることで業務を効率化し、社員が高付加価値業務に注力できる体制を構築
INPEX / S/4HANA Cloud / エネルギー / エンジニアリング / クラウド移行 / SAP ERP / Fit To Standard / ERP / SAP / アビームコンサルティング
- 業務システム 2027年4月強制適用へ待ったなし、施行迫る「新リース会計基準」対応の勘所【IT Leaders特別編集版】
- 生成AI/AIエージェント 成否のカギは「データ基盤」に─生成AI時代のデータマネジメント【IT Leaders特別編集号】
- フィジカルAI AI/ロボット─Society 5.0に向けた社会実装が広がる【DIGITAL X/IT Leaders特別編集号】
- メールセキュリティ 導入のみならず運用時の“ポリシー上げ”が肝心[DMARC導入&運用の極意]【IT Leaders特別編集号】
- ゼロトラスト戦略 ランサムウェア、AI詐欺…最新脅威に抗するデジタル免疫力を![前提のゼロトラスト、不断のサイバーハイジーン]【IT Leaders特別編集号】
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
AIの真価は「今この瞬間」の感知にある。「Data Streaming Platform」で実現する「AI Ready Data」を解説
-
-
-
VDIの導入コストを抑制! コストコンシャスなエンタープライズクラスの仮想デスクトップ「Parallels RAS」とは
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-



