[市場動向]

日立製作所、製造業の部門間調整をAIエージェントで自動化する技術を2027年に提供

2026年8月31日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日立製作所は2026年8月27日、製造業において注文変更や納期調整が発生した際に必要となる、営業・生産・調達など社内の部門間でのスケジュール調整を自動化するAIオーケストレーション技術を開発したと発表した。各部門に配置したAIエージェント同士を連携させてスケジュール変更案を立案する。2027年中に提供を始める。

 日立製作所は、製造業において注文変更や納期調整が発生した際に必要となる、営業・生産・調達など社内の部門間でのスケジュール調整を自動化するAIオーケストレーション技術を開発した。各部門に配置したAIエージェント同士を連携させてスケジュール変更案を立案する(図1)。2027年中に提供を始める。

図1:営業・生産・調達など社内の部門間でのスケジュール調整を自動化するAIオーケストレーション技術のイメージ(出典:日立製作所)

 製造業では、購買から出荷までの各工程が相互に影響するため、突発的な需要変動や納期変更が生じると、部門間の調整作業に負担がかかる。近年は、業務効率化を目的に部門ごとにAIエージェントを導入する企業が増えているが、部門を横断した計画立案は依然として難しかった。

 新技術は、営業AI、生産管理AI、調達AIなど各部門のAIエージェントと自律的に協調し、部材在庫や設備リソース、現場の許容残業時間、過去の顧客交渉実績といった制約条件を把握したうえで、現場で安全に実行できるスケジュール変更案を導き出す。

 例えば、営業AIが顧客の重要度や過去の納期遅延の許容実績を確認し、生産管理AIが在庫数や追加生産に必要な残業時間を算出する。両者の情報を突き合わせることで、全体最適な計画案をまとめる。

 技術の中核には、同社の計画最適化サービス「Hitachi AI Technology/計画最適化サービス/MLCP(Machine Learning Constraint Programming)」が持つ、数理最適化と機械学習を組み合わせた技術を採用した。

 大規模言語モデル(LLM)による推論だけに頼らず、MLCPが製造業や流通業への導入で蓄積してきた最適化ノウハウを組み合わせることで、現場設備や作業リソース、エネルギー制約などを考慮した実効性の高いスケジュール案を短時間で導き出す。

 AIは、立案したスケジュール案を、実行上のメリットとデメリットとともに担当者に提示する。最終判断は人が行う。担当者が「納期をさらに短縮して」といった要望を伝えると、AIが条件を再調整し、新たな計画案を再提示する。

 日立製作所は、ERPやMES(製造実行システム)など周辺システムとの連携も強化し、データの収集から判断、現場への実行指示までを一気通貫で支援できるようにする。今後、幅広いユーザーとPoCを進め、現場での試験運用や機能拡張を進める。

関連キーワード

日立製作所 / AIエージェント

関連記事

トピックス

[Sponsored]

日立製作所、製造業の部門間調整をAIエージェントで自動化する技術を2027年に提供日立製作所は2026年8月27日、製造業において注文変更や納期調整が発生した際に必要となる、営業・生産・調達など社内の部門間でのスケジュール調整を自動化するAIオーケストレーション技術を開発したと発表した。各部門に配置したAIエージェント同士を連携させてスケジュール変更案を立案する。2027年中に提供を始める。

PAGE TOP