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高崎市、庁内ネットワークをα'モデルに移行、Google Workspaceにローカルブレイクアウト

2026年8月21日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

群馬県高崎市は、庁内ネットワークをαモデルからα'モデルに移行した。SaaS型のグループウェアであるGoogle Workspaceにローカルブレイクアウト接続するようにした。このためのネットワーク機器として、セキュリティゲートウェイ機器「A10 Thunder CFW」を導入した。A10ネットワークスが2026年8月20日に発表した。

 高崎市は、職員が利用する約3800台の端末やオンプレミス型グループウェア、庁内ネットワークが更新時期を迎えたことを契機に、端末を刷新し、グループウェアをGoogle Workspaceに移行した。

 庁内ネットワークも、職員が日常的に利用するLGWAN接続系端末からGoogle Workspaceに直接利用できるように、従来のαモデルからローカルブレイクアウトを活用したα'モデルに移行した(図1)。

図1:群馬県高崎市が刷新した、α'モデルを採用した庁内ネットワークの構成(出典:A10ネットワークス)
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 LGWAN接続系ネットワークに配置したセキュリティゲートウェイ機器「A10 Thunder CFW」がGoogle Workspaceへのローカルブレイクアウトを担う。

 ゲートウェイ上では、SSL/TLSコネクションを仲介して通信内容を復号し、利用を許可する組織情報を付与することで、個人アカウントでGoogle Workspaceを使えないように制御している。また、クラウドサービスのドメイン名が変更になっても自動で追従する機能により、運用担当者が通信先の情報を手作業で更新する負担も軽減している。

 現在、Gmailをはじめ、Google Meet、Google Chat、Googleドライブなど、Google Workspaceの各種機能をローカルブレイクアウト経由で使っている。生成AIのGeminiやGemini Notebookなども利用できる。Googleカレンダーの機能を拡張するrakumoや、クラウド上でライセンス認証が必要なサービスについても、ローカルブレイクアウトを利用している

 高崎市の総務部デジタル推進課で主任主事を務める矢端仁氏は、Google Workspaceへのローカルブレイクアウトの効果について「コミュニケーション手段が電話中心からチャットへと切り替えが進み、情報共有の効率化が進んでいる」と説明する。

 このほか、Gmailに移行したことでメール容量が不足する問題を解消した。Googleドライブにより、ファイル保存領域が大きくなり、検索性も高まった。GeminiやGemini Notebookにより、情報検索やマニュアルのナレッジ化が進んだ。

 なお、自治体ネットワークは、マイナンバー関連システムを配置した「マイナンバー利用事務系」、自治体の業務システムを配置した「LGWAN接続系」、インターネットアクセスのための「インターネット接続系」の3層に大きく分かれる(関連記事自治体ネットワークに変化の兆し、α'モデル採用が前年比2倍超に─A10調査)。

 ここで、職員の業務端末をLGWAN接続系に接続した「αモデル」が基本である。インターネット経由のマルウェア感染などを効果的に防ぐ一方、インターネットアクセスの利便性が落ちる。「α'モデル」は拡張型で、SaaSへのローカルブレイクアウトを組み合わせることでグループウェアなどの使い勝手を確保する。今回の高崎市も、αモデルからα'モデルに移行した事例である。

 業務端末をインターネット接続系に配置して利便性を高めた「βモデル」や、マイナンバー系のシステムを除く自治体の業務システムをフルクラウド化した「β'モデル」もある。これらは業務端末から直接インターネットを利用することから、EDRなどのエンドポイントセキュリティ機能が必要になる。

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