日本ユニシスグループのユニアデックスは2009年5月14日、企業のICT(情報通信技術)資産管理の標準化を推進し、資産の効果的な投資と管理コスト削減を支援するICT資産管理ソリューション「ADMi(アドミ)-21 G7」を、5月15日から販売開始すると発表した。
「ADMi-21 G7」は、ICT資産の購買から廃棄までのライフサイクルと、それらの資産の運用管理における各種問題の発生から収束までのサービス、契約や費用配分などICT投資の実態を一元管理し、それによって資産管理上のコスト面や運用面などの課題を解決可能にするソリューション。同ソリューションの導入によって、企業は以下のような効果を期待できるという。
- ICT資産管理運用:ICT資産そのものや、その資産が提供する業務サービス(各種の個別業務システム)の全体資産を一括で管理。資産の購買・契約から廃棄までの業務プロセスに基づいた資産管理と、資産を使用している業務サービスや帰属する組織の割合に応じた各種費用の配分が可能。
- ICT資産セキュリティ運用:組織改編による利用者数の変動を管理し、ソフトウェアライセンスの不正使用を未然に防止可能。ソフトウェアバージョン統一やセキュリティパッチ適用の管理も可能なほか、使用中の運用管理ツールやインベントリ(企業内のハードウェアやソフトウェア一覧)収集ツールを有効活用できる。
- ICT資産のITILベース運用:世界標準の運用管理最適化ガイドラインである「ITIL」に基いた、サービスレベル(SLA)などの管理を実施可能。
なお同製品には、基本的なICT資産管理機能を持つStandard版と、StandardにITIL運用管理プロセス機能を備えたEnterprise版の2種類がある。
- 「ADMi-21 G7 Standard」は、標準搭載のインベントリ収集機能で、ハードウェアとソフトウェアの資産情報の自動収集が可能。収集ツールがすでに導入されている場合には、「ADMi-21 G7」の管理とデータ連携させることができる。
- 「ADMi-21 G7 Enterprise」は、StandardのICT資産管理機能に加え、ITILベースの運用管理プロセスに則ったインシデント/問題/変更/SLAなどの管理が可能。
価格(税込み)は、基本ライセンス料金としてStandard版が300万円から、Enterprise版が500万円から。なお、各機能の概要は以下のとおり。
【ADMi-21 G7 Standard】
- ICT資産管理:構成アイテムの情報を識別・維持・検証することにより、ICTインフラサービスを管理。また、他の管理プロセスへ正確な構成情報を提供するなどの「構成管理機能」を備えるADMi-21の基本機能。
【ADMi-21 G7 Enterprise】
Standardの機能に加えて、以下のITIL運用管理プロセス機能が含まれる。
- インシデント管理:サービス品質を阻害・低下させるインシデントの検知・記録・分類を行い、回避策を検索可能として、迅速な解決・復旧を支援する。
- 問題管理:エンドユーザーパソコンのハードウェアやソフトウェア障害の根本的な問題点を追究するため、問い合わせ情報、構成機器情報、障害情報をデーターベース内で一元管理し、効率的な問題解決に役立てる。
- 変更管理:システム変更の際、すべての変更内容やリスクを評価し適用を承認することで、システム利用者や顧客への影響を最小限に抑える。
- リリース管理:変更管理機能で承認した変更に沿い、ハードウェアやソフトウェアの実装を計画し監督する。
- サービスレベル(SLA)管理:SLAに基づきサービスレベル指標項目の監視・記録・報告・参照を行い、評価会議や改善管理を含めたサービスレベル管理を支援する。
同社ではさらに「ADMi-21 G7」の導入、保守サービスに加え製品適用のためのアセスメントサービス、教育サービスも提供し、「ADMi-21 G7」を用いた企業のICT資産管理業務の効率的な導入を支援するとのこと。
ユニアデックス
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