[市場動向]

TIS、インテックを吸収合併して「TISI」に社名変更へ、2026年7月1日より新体制始動

2025年7月30日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

SIベンダーのTISは2025年7月30日、完全子会社のインテックを吸収合併し、社名をTISI(ティアイエスアイ)に変更すると発表した。2026年7月1日に合併と社名変更を実施する予定である。今後、吸収合併に向けた詳細の検討・準備を始める。

 TISインテックグループのシステムインテグレーター(SIer)であるTISが、同社の完全子会社で同業のインテックを吸収合併すると発表した。伴って、社名をTISI(ティアイエスアイ)に変更する。2026年7月1日に、合併と社名変更を実施する予定である。今後、吸収合併に向けた詳細の検討・準備を始める(図1)。

図1:TISとインテックによる合併の概要(出典:TIS)
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 TISは1971年、大阪府大阪市で設立された東洋情報システムが前身で、インテックは1964年、富山県富山市で富山計算センターとして創業した。2008年にTIS(旧会社)とインテックホールディングスが経営統合してITホールディングスが設立された。ITホールディングスは2016年7月にTIS(旧会社)を吸収合併し、TIS(現行会社)に商号変更。このとき、インテックはTISの完全子会社となり、ITホールディングスグループはTISインテックグループに改称され、現在に至っている。

 TISの発表によると、「グループを取り巻く経営環境の変化などに鑑みて、長期経営方針のグループビジョン 2032の早期かつ確実な実現は極めて重要であり、そのためには、TISとインテックを合併させ、これまで以上に強固な経営・事業基盤を構築することが不可欠であると判断した」という。

 新社名のTISIについては、「合併する両社の歴史を尊重したうえで、コアコンピタンスであるシステムインテグレーションおよびサービスインテグレーションを磨くとともに、テクノロジー&イノベーションを追求することにより、社会の変革に一層不可欠な存在となることを目指すという想いを込めた」と説明している。表1は、合併の当事会社の概要である。

表1:合併の当事会社の概要(出典:TIS)
  吸収合併存続会社 吸収合併消滅会社
名称 TIS株式会社 株式会社インテック
本店所在地 東京都新宿区西新宿八丁目17番1号 富山県富山市牛島新町5番5号
代表者の役職・氏名 代表取締役社長 岡本安史氏 代表取締役社長 疋田秀三氏
事業内容 情報化投資にかかわるアウトソーシングサービス、ソフトウェア開発、ソリューションサービスおよびグループ会社の経営管理ならびにそれに付帯する業務 ソフトウェア、システムインテグレーション、ネットワーク、アウトソーシング、ITコンサルティング
資本金 100億100万円 208億3000万円
設立年月日 2008年4月1日 1964年1月11日
発行済株式数 2億3623万3000株 4880万8000株
決算期 3月31日 3月31日
大株主および持株比率(2025年3月3日時点)

日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 13.7%
いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド 9.9%
日本カストディ銀行(信託口) 5.1%
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 3.3%
日本生命保険 3.1%

TIS 100%
直前事業年度の財政状態および経営成績
  2025年3月期(連結) 2025年3月期(単体)
純資産 3560億6400万円 990億9300万円
総資産 5580億5100万円 1496億円
1株当たり純資産 1477円61銭 2030円24銭
売上高 5716億8700万円 1247億6500万円
営業利益 690億4700万円 143億4400万円
経常利益 705億300万円 151億9600万円
親会社株主に帰属する当期純利益/当期純利益 500億1200万円 118億6500万円
1株あたり当期純利益 215円 243円10銭
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