グーグルは2009年6月3日、エンタープライズサーチの新製品「Google検索アプライアンス(GSA)6.0」を発表した。GSAはラック型サーバーにGoogleが開発したサーチエンジンを実装したサーバーアプライアンス。企業内の複数のサーバーに分散して格納したドキュメントの中から、検索キーワードに関連する文書ファイルなどを一括で検索できるのが特徴。GSA6.0では内部構造を大幅に見直し、従来機より大量のドキュメントを検索対象に加えられるようになった。
検索対象のドキュメント数によって2種類のモデルを用意した。2Uサイズのラック型サーバーを使う下位モデル「GB-7007」は、50万件から1000万件のドキュメントを検索対象にできる。5Uサイズの上位モデル「GB-9009」は、最大3000万件のドキュメントを検索対象にする。
複数のGB-9009を連携させることで「数十億件のドキュメントを対象にした検索システムを構築できる」(グーグル エンタープライズプロダクト マーケティングマネージャーの藤井彰人氏)という。
GSA6.0は使い勝手の向上も図っている。例えば、複数のGSAが管理するインデックスに対して検索を実行し、その結果を集約して表示できるようにした。これまでも複数のGSAを対象に検索できたが、検索結果をインデックスごとにしか表示できなかった。検索キーワードや検索結果をリアルタイムで翻訳する機能も備える。約40種類の言語で記述されたドキュメントに対して検索をかけられる。
価格は検索対象のドキュメント数に応じて変動する。日本円での価格は非公表だが、ドキュメント数が50万件の場合、2年間のサポート料金を含めて3万ドル。