NECは、デジタル・サイネージ機器の新製品として、パソコン技術を流用して低コスト化を狙った新規格「Open Pluggable Specification」(OPS)に準拠した製品を、2011年4月頃に出荷する。CPUにCore i5/i7プロセッサ、OSにWindows Embedded Standard 7を利用する。販売目標は、既存の製品やSIサービスを含めたデジタル・サイネージ事業全体で、3年間で650億円。
OPS規格は、米Intelが2010年10月に発表した、デジタル・サイネージ機器のオープン規格。ディスプレイに装着する制御コントローラ(PC)の仕様と、制御コントローラをディスプレイに装着する拡張スロットの仕様を規格化している。今回、NECディスプレイソリューションズが、OPS準拠のディスプレイと制御コントローラを開発。制御コントローラは、CPUにCore i5/i7、OSにWindows Embedded Standard 7を採用する。
OPSに準拠した機器を使うことで、機器やミドルウエアなどにかかる費用を低く抑えられる、というメリットがある。制御モジュール上では、システムの構築方法にもよるが、配信したサイネージ情報の表示制御に加えて、視聴効果の測定・分析アプリケーションを動作させることもできる。NECが用意する独自のBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールのほか、SQL Server 2008 R2のBI機能なども活用できる。
なお、NECでは、OPS規格を定めた米Intelと、組み込みOSを提供する米Microsoftを合わせた3社で、OPS機器の市場拡大などに向けた協業体制を敷いている。