NECは2011年3月9日、通信内容に応じてL2/L3の通信経路を自動的に制御するOpenFlowに準拠したネットワーク・スイッチ製品群「UNIVERGE PFシリーズ(プログラマブルフロー)」を販売開始した。2011年5月上旬に出荷する。価格は、スイッチ機器が250万円(税別)から、経路制御を司る管理サーバーが1000万円(税別)から。販売目標は今後2年間で200システム。
UNIVERGE PFシリーズは、OpenFlowに準拠したスイッチ製品群。OpenFlowは、あて先と送信元のMACアドレス、IPアドレス、ポート番号など、通信の当事者と利用アプリケーションの組み合わせ一式を「フロー」と見なし、このフローごとに通信経路や品質を制御する。OpenFlow自体は、米Stanford大学が中心となって設立した「OpenFlowコンソーシアム」が提唱する技術/仕様の総称であり、NECは設立当初から同コンソーシアムに参加している。
OpenFlowシステムの構成要素は2つある。データ(イーサネット・フレームやIPパケット)を転送するL2/L3スイッチ機器と、スイッチ機器とは独立して経路制御や品質制御を司る管理サーバーである。初期導入時に経路制御のポリシーを管理サーバーに設定しておくことにより、個々のスイッチ機器を介する通信経路を自動的/動的に制御する。
NECが今回販売を開始した製品は、スイッチ機器が「プログラマブルフロースイッチUNIVERGE PF5240」(1Uラックマウント大、価格は税別250万円から)、管理サーバーが「プログラマブルフローコントローラUNIVERGE PF6800」(2Uラックマウント大、価格は税別1000万円から)である。スイッチ機器のPF5240が搭載する物理ポートは、1000BASE-T×48、SFP/SFP+(1000BASE-Xまたは10GBASE-R)×4。
2011年3月9日に実施した製品記者発表会では、UNIVERGE PFシリーズの実機を用いて、動画配信のクライアント・サーバー間通信(フロー)が動的に切り替わるデモを実演した。第1のデモでは、すでにあるネットワーク上に、より適切な経路となる1台のスイッチを追加して、動的に経路が切り替わる様子を見せた。第2のデモでは、サーバー仮想化ソフトの管理GUIを使って動画配信サーバー(仮想サーバー)を別のサーバー上に移動させ、Gratuitous ARPを受けたスイッチが管理サーバーに問い合わせ/通知することで、経路が動的に切り替わる様子を見せた。
NECによれば、2011年2月には、日本通運が、業務システムにUNIVERGE PFシリーズを導入した。ネットワーク運用コストを大幅に削減できたとしている。

写真1:UNIVERGE PFシリーズ(プログラマブルフロー)を構成するスイッチ(写真下)と管理サーバー(写真上)

写真2:UNIVERGE PFシリーズの実機を用い、スイッチの追加などによって動画配信フローが動的に切り替わるデモを実演した
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