[新製品・サービス]

日立、POWER7+搭載UNIXサーバー、CPU論理区画数を倍増、ほか

新製品・サービスまとめ(2012年12月)

2013年2月19日(火)IT Leaders編集部

1カ月間に発表された主要な新製品・サービスを紹介する、ニュースフラッシュ 新製品・サービス編。ハードウェアやソフトウェア、システムの各分野から新製品・サービスを取り上げた。

イージェネラ
HPとIBMのブレード機を混在、資源を自由に割り当て可能に

HPとIBMというメーカーを超えてブレードサーバーを一元管理し、ブレード上のシステムの移行も可能にする─。イージェネラは2013年1月7日、こんな機能を備えたソフトウェアの新版「PAN Manager 7.4」を発売した。2013年4月にはNECと富士通のブレードサーバー用のソフトを提供する計画。実現すれば4社のブレードを"混在”して運用可能になる。

PAN ManagerはCPUやメモリー、ネットワークといったサーバーブレード上の計算資源を抽象化(仮想化)し、その上で稼働するシステム(OSやアプリケーション)に自由に割り当てられるようにするソフトウェア。メモリーなど何らかのハード障害が起きた際に、正常なサーバーブレードにシステムを移動させたり、1つのシステムに複数のCPUを割り当てたりするスケールアウト型のIT基盤を構成できる。

一見、VMwareやHyper-Vなどの仮想化ソフトと似ているが、PAN Managerは仮想化ソフトよりも一段、ハードウェアに近いレイヤーで動作する。このためPAN Managerから見れば仮想化ソフトもシステムの1つという位置づけになり共存できる。

非常にユニークな仕組みを提供するソフトだが、欠点もある。ほとんどのIAサーバーで稼働する仮想化ソフトとは異なり、機種依存性があることだ。具体的には、専用ハードであるEgenera BladeFrame、HPのBlade System c-Class、IBMのBladeCenter H、NECのExpress5800/SIGMA-BLADE、富士通のPRIMERGY BX900、Dell PAN System(別にDatacenter-in-a-Boxもある)といったブレードサーバーでしか稼働しない。

加えてメーカーや機種の違いを超えて、計算資源を抽象化して割り当てることもできなかった。例えばPAN Mana-gerは16筐体までのブレードサーバーを一元管理できる。仮に1筐体あたり16基のサーバーブレードを搭載できるとすると、最大256台のブレードを管理できることになる。ところがそのためには、16筐体のブレードサーバーをすべて同じメーカーで統一する必要がある。16筐体を一括導入するならともかく、必要に応じて増設することを考えると、メーカーを統一するのは必ずしも現実的とは言えない。

今回発売したPAN Manager7.4は、この制約を取り払うもの。さらに4月にNEC、富士通のブレード機を加えるのは、イージェネラの本社がある米国ではHPとIBM機の混在ができれば問題ないとしても、日本はそうはいかないためだ。同社関係者によると、もとは6月だったリリース計画を2カ月、前倒しするという。 (編集部)

日本HP
大量データ分析の「スターターキット」を999万円で提供

日本HPは2012年12月19日、データウェアハウス(DWH)用途を想定するデータベース「HP Vertica Analytics Platform 6.1」の最新版を発表した。Verticaは、カラム(列)のデータを対象に各種処理を効率的に実行できる設計などを特徴とする。

新版では、R言語を使った高度な分析を可能にしたほか、パフォーマンスを改善。他システムと連携するための機能も盛り込んだ。例えば、分散処理基盤HadoopのファイルシステムであるHDFS上に配置したデータを直接読み込めるようにした。

データ量に応じた容量課金ライセンスを採用。ロード前データの容量が1〜10TBの場合で、1TBあたり840万円(税抜)。

導入を促進するために、スターターキットも用意した。HPのブレードサーバー「HP BladeSystem c3000」に、マイクロストラテジー社のBIソフトウェア「Micro Strategy 9.3」と、HP Verticaをバンドルし、導入作業や保守サービスを合わせて、「Vertica Start Package」の名称で提供する。最小構成価格は999万円から(税抜)。 (緒方)

富士通
グローバル製造業向けマスター統合基盤

富士通は2012年12月18日、グローバルで展開する製造業向けの経営管理ソリューション「GLOVIA ENTER-PRISE GS」を発売した。

同製品を構成するのは、3つのモジュール。中核となるのは、「グローバルマスタ」である。各拠点が独自で運用する取引先や品目コードをグローバル統一コードと対応付け、変換する機能を備える。

「グローバルモニタリング」は、各拠点から収集したデータをもとに、業績指標や在庫回転率といったKPIを算出。KPIがあらかじめ設定した基準値を逸脱した場合にアラームを出す

「グローバルプランニング」は、グローバルモニタリングが算出したKPIと、別途作成した事業計画を照合することで、販売予実や生産状況を月次サイクルで把握可能にする。これにより、需給精度を向上させ、販売機会損失を最小化できる。

価格はグローバルマスタが1500万円から、グローバルモニタリングが1000万円から、グローバルプランニングが900万円から。売り上げ目標は、3年間で150億円。 (力竹)

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