従業員が持つデバイスを業務に利用させるかどうか。たったそれだけのことながら、クラウドやビッグデータに劣らない奥深さを持つのがBYOD(Bring Your Own Device:私物端末の業務利用)である。これまで国内企業ではほとんど注目されてこなかったが、スマートデバイスの普及で状況は一変。従業員の利用が先行する中、各企業は対応を迫られる格好となっている。ITのみならず、人事制度やコンプライアンスまで幅広い要素が絡む難題にIT管理者はどう対応すべきか。BYODがもたらす価値をあらためて考える。[緒方 啓吾]