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NEC、OpenStack使うIaaSを2014年4月から提供

2013年9月12日(木)志度 昌宏(DIGITAL X編集長)

NECは2013年9月12日、OpenStackを使ったIaaS(Infrastructure as a Service)「NEC Cloud IaaS」を2014年4月から提供する予定だと発表した。神奈川県内に新たなデータセンターを開設するとともに、データセンター専用の独自サーバーも新たに開発するなどで、価格競争力を高める。最小構成時の月額利用料は6700円からになるという。

コスト優先はOSSで、高信頼はNEC環境で運用

 NEC Cloud IaaS(STD)は、OSS(オープンソース・ソフト)のクラウド構築用ソフト群である「OpenStack」や、SDN(ソフトウェア定義ネットワーク)を実現するソフト群である「OpenDaylight」を使って実現する。NECは、OpenStack FoundationとOpenDaylight Projectのゴールドメンバーに、the linux Foundationのプラチナメンバーに、それぞれなっている。

 加えて、IaaSの提供コストに関わるデータセンターの省電力化に向けて、データセンター専用サーバーを新たに開発するほか、独自の冷却技術を導入する。専用サーバーは、低消費電力プロセサを使い、スパコン技術を使って超高密度に実装する。冷却は、液体が気化する際に熱を奪う原理を使った相変化冷却技術と熱輸送技術を使うことで、データセンターを冷却するための消費電力を3割削減できるという。

 NEC Cloud IaaS(HA)は、同社製のIAサーバー「EXPRESSサーバ」やストレージ「iStorage」を使い、システム運用管理ツールの「WebSAM」などで運用する。

 NEC Cloud IaaSの提供に向けて、神奈川県内に「NEC神奈川データセンター」を新設する。延べ床面積は2万平方メートル、ラック数は最大3000で、同社最大規模になる。同センターでNEC Cloud IaaS を提供するためのシステムを運用し、STDとHAのシステムはネットワークの同一セグメント上で連携させることができる。顧客が持つサーバーなどを預かるハウジングサービスも提供し、データセンター内での一体運用にも対応する。

 2014年4月のサービス開始後は、同年下期以降に、オンプレミス用のサーバー製品の投入や、PaaS(Platform as a Service)、災害対策、海外展開などに取り組み、2017年度にクラウド基盤事業全体で1200億円の売り上げを目標にする。

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