オープンデータやソーシャルデータ、センサーデータといった社外のデータ量が急増している。新たなビジネスの創出や既存事業の強化を模索する企業は、これら社外データを新たな価値を探るための指標として活用し始めている。主な社外データの最新動向と、活用時の課題をまとめた。
企業にとって有用なデータは必ずしも社内にあるとは限らない。社外に目を向ければ、有料/無料の別はあるものの、利用可能なデータが数多く存在する。官公庁や自治体が保有する公共データの公開が進み始めたほか、TwitterやFacebookといったソーシャルメディアへの投稿データ、モノの状態を読み取るセンサーデータなどが急増している。
企業は、これらデータの動向をとらえ、自社に価値をもたらす可能性を探り、社外データも積極的に取得・活用できる体制を整えたい。以下では、主な社外データの最新動向を整理する。
公開進む公共のオープンデータ、省庁の垣根越えた取り組みに期待
オープンデータは、政府や官公庁、地方自治体が保有する統計/調査情報などを再利用しやすい形で公開するものだ。経済産業省の推計よると、国内におけるオープンデータの経済効果は年間5100億円。中でもマーケティング市場が1700億円と最も大きく、市場や顧客の動向分析におけるオープンデータの活用が見込まれている。
政府は現在、地理空間、防災、予算といった情報を優先的に公開する準備を進めている。API(Application Programming Interface)や利用ルールを含め、企業が利用することを想定した環境を整備する。米国の「data.gov」に相当するオープンデータのポータルサイト「DATA.GO.JP」も2013年12月より試験運用を開始し、14年から15年にかけて本格稼働さえる計画だ。
会員登録(無料)が必要です
- 1
- 2
- 次へ >