ソフトバンクモバイルと西菱電機は2014年2月10日、ハンディタイプの業務用 IP 無線機「SoftBank 301SJ」を発表した。
ビジネスパーソンのほとんどが携帯電話を所有する今なお、業務用無線のニーズは根強くある。例えば、運送業や建築土木業、警備業などでは、プレストーク(ボタンを押しながら一方向で話しかける方式)で“司令塔”と現場とが業務連絡を取り合うスタイルが定着しており、一斉/グループ/個別の呼び出しなどの使い勝手で一日の長があるからだ。
その業務用無線において「IP無線」という方式があるのをご存じだろうか。3Gなどの携帯通信網を使って音声をVoIPで伝送するものである。実態としては、携帯電話の通信モジュールを備えた固定/ハンディ形の無線機端末を用いる。
ソフトバンクモバイルと西菱電機が2014年2月10日に発表した「SoftBank 301SJ」は、ハンディタイプの業務用 IP 無線機の新機種だ。端末ハードは西菱電機製で、プラチナバンドを含むソフトバンクモバイルの通信サービスエリアで使える。
IP無線では、従来の業務用無線に求められた免許申請や無線資格従事者による工事が不要になるため、ユーザー企業にとっての敷居が低い。携帯電話網を使用するので全国で通信でき(自前で中継局を運用する必要はない)、端末ごとの定額プランが基本のためランニングコストが読みやすいというメリットもある。
301SJは、タフな現場を想定し各種の工夫を凝らす。「IEC(国際電気標準会議)」が定める防水・防塵の保護規格においては「IP65」相当。感圧式タッチパネルを採用したのは、利用者が手袋をはめたままでも操作を可能にするためだ。フル充電後の連続使用時間は、受信:送信:待ち受けが1:1:8の場合で 約12時間という。オプションの「IP無線位置情報サービス」に加入することで、無線機のGPS情報をやり取りすることができる。
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