ウェアラブルデバイスはマニアのもの。そう捉えているとしたら、ライバルに後れを取るかもしれない。デザイン、価格、用途、駆動時間、生活習慣…消費者市場では高いハードルも、業務利用なら比較的容易に乗り超えられる。ウェアラブルデバイスの恩恵を受けるのは、実は企業なのである。
ウェアラブルコンピュータが、コンシューマ市場で受け入れられるまでには、まだまだ時間を要するだろう。デザイン、価格、用途、駆動時間、生活習慣・・・。一般の人々がデバイスを身に着けて、街中を歩くようになるためには、さまざまなハードルをクリアする必要がある。当面は、テストマーケティングで市場の反応を伺い、ユーザーのフィードバックをもとに、改良を重ねる時期が続くはずだ。
一方、企業ITの分野では、もっと早く普及するかもしれない。そう筆者は見ている。というのも、業務用途であれば、ウェアラブルコンピュータの課題の多くはクリアできてしまうからだ。
例えば、デザイン。会社から与えられた制服に不満を漏らす従業員はほとんどいない。いや、実際にはいるのだろうが、少なくともそれを口には出さないし、少なくとも着用を拒否することはない。同様に、ウェアラブルコンピュータの業務利用が決まっても、恥ずかしいからと抵抗する人はいないだろう。
業務システムのコンポーネントとして活用するなら、ウェアラブルデバイスの価格が多少高くても問題にならない。全体のシステム構築費からすると、デバイスの占める割合は小さくなる可能性が高いからだ。少なくとも、個人が購入するよりハードルは低い。
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