スマートグラスと言えばグーグルグラスの話題に集中しがち。だが、グーグルよりも早くこの市場に参入していた企業が日本国内に存在する。セイコーエプソンだ。2011年にAndroid2.2を搭載したスマートグラス「MOVERIO BT-100」を発売。今年1月には、Android4.0に対応した最新版「MOVERIO BT-200」を発表した。6月から国内販売を開始する。強みは、液晶プロジェクターで培った技術。ARの映像美を追求する。同社の担当者に取り組みを聞いた。
―MOVERIOとはどういった製品なのでしょうか?
簡単に言うと、スマートグラスです。眼鏡部分とコントローラ部分の二つの部品で構成しています。コントローラ部分はディスプレイのないAndroid端末ですね。Android4.0で動作するアプリが実行可能です。このコントローラで処理された映像が眼鏡部分に表示されます。マイク入力やBluetoothに対応していますので、アプリ次第で対応可能です。例えば、「Yahoo!音声アシスト」はMOVERIOに対応しています。
―最近では、多数のスマートグラスがありますが、MOVERIOのウリはなんでしょう?
何と言っても、両眼タイプで、シースルーであることです。グーグルグラスをはじめ、新たに市場投入されているスマートグラスの大半は単眼タイプです。左右どちらかの目の側にディスプレイを配置し、どちらか片方にだけ映像を表示します。一方、MOVERIOは両目で映像を見ることが可能です。実際に着用してみると、違いが良くわかると思いますよ。どうぞ。
―では、早速……。あっ、こういうことなのですね。両眼の中央に映像が浮かんで見える。単眼タイプは、片目の上に貼った小さな付箋をチラチラと見る印象でした。これは、確かに両目で(まっすぐ?)映像を見ることができます。映像の色の濃さによって、前方の視界に情報を重ね合わせたり、映像だけを閲覧できるようにしたりするわけですね。
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