インフラのコスト最適化や運用の効率化を考える一環として、ロードバランサーを見直してはどうだろう。従来、アプライアンスが主流だったこの分野にも、仮想化の波が到来している。上手く乗りこなせば、サーバーやストレージの仮想化に次ぐ、インフラ改革を実現できる可能性がある。本稿では、このほどSCSKが国内販売を開始した「SteelCentral Services Controller for SteelApp」(以下、SSC)について紹介しよう。
ソフトウェア型ロードバランサーでリードタイムを短縮
営業担当部長 松岡栄治氏
では、具体的にどう課題を解決するか。アプリケーションのパフォーマンス高速化 の 分野で強みを持つ、リバーベッドテクノロジー(以下、リバーベッド)が提案するのが、「SteelCentral Services Controller for SteelApp(以下、SSC)」である。
SSCは、いわば 「ADC as a Service(Application Delivery Controller)」を実現するソフトウェア。「ADC as a Service」とは、ある一定のADCリソースを自在に分割し、割り当てることで、運用の柔軟性・効率性を高め、同時にコスト削減を実現するものだ。
順を追って説明しよう。従来、リバーベッドは、「SteelApp Traffic Manager(旧名:Stingray Traffic Manager、以下、SteelApp)」と呼ぶ、ソフトウェア型のロードバランサーを提供してきた。 ハードウェア型に対しソフトウェア型のメリットは、デプロイまでの期間を短縮できる点だ。
自社のサーバーにソフトウェアをインストールして、検証を終えたらそのまま本番環境にコピーできる。ハードウェア調達の時間が発生しない。つまり、従来のハードウェア型のロードバランサーが抱える2つの課題の1つを解決できていた。
ただし、 オーバースペック による過剰投資の課題は残っていた。従来のライセンス体系では、予め帯域が200Mbps、1Gbps、10Gbpsといった具合にライセンス毎に規定されている。 ユーザーはインスタンスを立ち上げるごとに、ライセンスを購入する必要がある。ピーク時のアクセス量を考慮して、容量を確保する必要があることには変わりなかった。
この課題を解消するためにリバーベッドが提供開始したのが、前述のSSCである。
「ロードバランサの仮想化~Application Delivery Controler as a Serviceという考え方」
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