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ロードバランサーも仮想化すればもっと安く、素早く、柔軟になる

リバーベッドとSCSKが提案する「ADC as a Service」 とは?

2014年7月31日(木)

インフラのコスト最適化や運用の効率化を考える一環として、ロードバランサーを見直してはどうだろう。従来、アプライアンスが主流だったこの分野にも、仮想化の波が到来している。上手く乗りこなせば、サーバーやストレージの仮想化に次ぐ、インフラ改革を実現できる可能性がある。本稿では、このほどSCSKが国内販売を開始した「SteelCentral Services Controller for SteelApp」(以下、SSC)について紹介しよう。

アプライアンス型のロードバランサーが抱える2つの課題

 モバイル、ソーシャル、ビッグデータ、IoT。企業におけるITの活用領域は拡大を続ける一方だ。企業の情報システム担当者は、柔軟で強靭なインフラを整備しつつ、 “攻め”の投資に予算を振り向けることが求められている。

 インフラについて言えば、サーバーやストレージの最適化は一段落したと言って良いだろう。仮想化で統合し、オンデマンドでリソースを無駄なく利用できる環境を整えたという読者も多いはずだ。

 そして、次に見据えるのはネットワークの仮想化だろう。ハードウェアの軛から解き放たれたサーバーは、インフラ上を自在に動き回る。その動きに追随するためには、ネットワークも柔軟性を高める必要がある。

 今後、ネットワークのソフトウェア化が本格化することを踏まえ、読者にぜひとも見直しを提案したいのが、ロードバランサーである。 「なぜ、次の一手が、ロードバランサーなのか」と考える読者は多いだろう。

 実は、ロードバランサーの世界は、未だハードウェアアプライアンス型が多く、仮想化技術が浸透する以前のサーバーやストレージと似たような状況にあるからだ。具体的には、2つの課題を抱えている。

課題1:オーバースペックによる過剰投資

 1つめは、オーバースペックによる過剰投資の課題である。WebサービスやECサイトのアクセス負荷はさまざまな要因で大きく上下する。商品・サービスがヒットしたり、TVCMが放映されたりすると、アクセス数は急激に増える。

 かき入れ時に、アクセスを捌けないのでは話にならない。いきおい担当者はピーク時に合わせ、余裕をもたせてサイジングせざるを得ない。結果として、ピーク時以外はリソースを余らせてしまう、オーバースペックな製品を調達することになる。当然、コスト高になってしまう。

課題2:リードタイムの長さ

 もう1つは、リードタイムの課題である。ロードバランサーの導入を検討し始めた企業は、まずベンダーから検証機を借り受けることが多い。1~2カ月間かけてテストを実施し、自社の要件にフィットするか評価した後、最終的な発注に至る。実際に、ハードウェアが稼働するには、さらに数週間から数カ月かかる。今日的なサービス展開のスピード感とは乖離がある。

 こうした課題は、仮想化技術が普及する前のサーバーやストレージとどこか状況が似ていないだろうか。言い換えれば、サーバーが仮想化によってこれらの課題を解決したように、ロードバランサーの課題も解決できるかもしれないということだ。ロードバランサーは今や、最もコストがかかるネットワーク機器の1つ。メスを入れない理由はない。

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