[インタビュー]
「XDRはEDRの拡張ではない」─Stellar Cyberが訴える、ネットワーク/データ中心型セキュリティ基盤の有効性
2025年8月7日(木)渡邉 利和
サイバー脅威が巧妙化する中、攻撃者の侵入を前提とした防御の必要性から、EDR(エンドポイント検知・対処)やXDR(拡張検知・対処)の導入が広がってきている。そうした中で、他のセキュリティベンダーと異なる設計思想に基づくXDRプラットフォームにより、幅広いデータソースを包括した脅威検知やAIによる対応効率化を訴求しているのが米Stellar Cyberだ。CTO兼創業者のエイミー・ウェイ氏と、日本法人で代表取締役社長 カントリーマネージャーを務める西山拓氏に話を聞いた。
インターネットへの接続は今やさまざまな業務の前提となり、接続した上でのセキュリティ対策が求められている。一方、サイバー攻撃手法の巧妙化が進み、公式なセキュリティパッチが出る前の脆弱性(ゼロデイ脆弱性)を突く攻撃も増えている。
そうした中で、外部からの侵入を前提に、被害が出る前に検知・対処する発想に基づくEDR(Endpoint Detection and Response:エンドポイント検知・対処)の導入が進み、各種ガイドラインでも推奨されている。近年では、エンドポイントを含むさまざまな領域からデータを収集・統合し、より高精度に判断できるXDR(eXtended Detection and Response:拡張検知・対処)も登場している。
XDRの導入が先行する米国で注目度が増しているのが、この市場の先駆者を自負するStellar Cyber(ステラサイバー)だ。2015年創業、米カリフォルニア州サンノゼに本社を構える同社は、SIEM(セキュリティ情報・イベント管理)やSOAR(セキュリティオーケストレーション/自動化/対応)など、SOC(セキュリティオペレーションセンター)が利用する機能を包括する「Open XDR Platform」を開発・提供している。
同社のCTO(Chief Technical Officer)兼創業者であるエイミー・ウェイ(Aimei Wei)氏(写真1)に、XDRの背景にある設計思想や価値、日本市場における取り組みについて聞いた。

●Next:データパイプラインを中核とするセキュリティ基盤
会員登録(無料)が必要です
- 1
- 2
- 3
- 4
- 次へ >