高機能材料メーカーの日東電工(Nitto、本社:大阪府大阪市)は、2025年11月から経費精算申請のチェック業務にAIを導入している。AIとBPOによる人力を組み合わせた日本IBMの「AI First BPO」を利用して、業務の9割をAIで自動化し、残り1割をBPOに委ねている。日本IBMが同年11月26日に発表した。
日東電工(Nitto)は、表示デバイスに使う偏光板などの光学材料、回路基板、工業用テープ、医療用関連製品などをグローバルに提供する高機能材料メーカーである。
同社は2016年、経理業務の効率化を目的に、BPO(業務アウトソーシング)と、経費精算クラウドサービス「SAP Concur」などのSaaSを同時に導入した。2023年には、領収書原本の読み取り・照合を自動化するなど、業務プロセスの効率化に着手。一方、証憑や社内規定との整合性チェックや不備の検知などは担当者が目視で検査する必要があり、業務の負荷や精度などの面で改善が求められていたという。
図1:日東電工における経費精算チェック業務のビフォーアフター(出典:日本IBM)拡大画像表示
今回、AIとBPOによる人力を組み合わせた日本IBMの業務支援サービス「AI First BPO」を導入し、2025年11月に本番業務で運用を開始した。BPOをIBM九州DXセンター(福岡県北九州市)が担う(図1)。
出張費や交通費などの経費精算申請のチェック業務において、AIが申請内容チェックの90%を自動化する。AIは経費精算の手順書に基づいて証憑や社内規定との整合などのチェック項目をタスク化し、確認作業を自動で実行。Concurのワークフローへの反映や承認・不備を検知した差し戻し処理も自動で行う。
経理担当者による確認が必要な業務など、自動化できない残り10%については、BPOの目視確認に委ねている。規定の変更や運用の改定が生じた際、手順書の整備なども担う。
日東電工は今後、経費精算チェック業務以外にもAIの活用範囲を拡大する予定。経理部門でのAI First BPOの活用を全社に展開する。
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