全日本空輸(ANA)は、国内路線の乗客を対象にしたメール配信システムを刷新した。搭乗便の状況をメールでいち早く届ける体制を整え、顧客の利便性を高めることを目指す。
全日本空輸は、オンラインで予約や購入、座席指定を済ませておくと、空港で搭乗手続きをすることなく保安検査場に進めるサービスを提供している。だが、このサービスが浸透するにつれて問題が浮上した。乗客と係員の接点が少なくなったため、搭乗便の運航遅延や欠航といった重要な情報を直接伝えることが難しくなってしまった。
こうした問題を解消するため、ANAが活用してきたのがメール配信だ。運航情報を業務システムから取得。変更があった場合、大量の顧客データから該当する便に搭乗予定の顧客を絞り込み、配信するシステムである。しかし、配信対象は搭乗手続きを済ませた顧客に限られていた。データベースの性能がネックとなっていたためだ。
そこで今回、オラクル製のデータベース・アプライアンスを新たに導入。合わせて、業務システムとのリアルタイム連携機能を強化した。これにより、配信対象を搭乗手続き前の予約保持客まで拡大できた。加えて、特別な案内を必要とする顧客に対してメールで通知することが可能になった。
【プロジェクトの概要】 | |
ユーザー名 | 全日本空輸 |
業種 | 運輸 |
導入システム | メール配信システム |
導入目的 | 顧客の利便性向上 |
主な利用製品 | 「Oracle Exadata」(データベースアプライアンス)、「Oracle GoldenGate」(リアルタイムデータ統合) |