ここにきてPaaS(Platform as a Service)の領域で注目を集めているのがコンテナ技術の「Docker」。Dockerとは何なのか。「PaaSコンファレンス2014」(主催インプレス)の特別講演に登壇したレッドハットのクラウドエバンジェリストである中井 悦司 氏の講演から、Dockerの概要をまとめる。

PaaS(Platform as a Service)領域で、にわかに耳目にするようになったキーワードの1つが「Docker」である。世間では一般的にコンテナ技術の括りで解説されている。だが、それらの関係を誤認しているケースも少なからずある。
Dockerはもともと、パブリックPaaSを提供していた北米のdotCloudのエンジニアが、自社のPaaS基盤を効率化するために開発したものだ。同社が2013年にDockerをオープンソースとして公開すると、その有効性が高く評価され、たちまち広まった。
これを受けて同社は、2014年に社名を「Docker, Inc.」に改め、PaaSのサービスを提供するのではなく、Dockerを組み込んだ製品やサポートを提供する企業へと生まれ変わった。
OS/ライブラリ/フレームワーク…
実行環境を「コードイメージ」に
Dockerは、PaaS環境をどのように効率化するのか。そもそもPaaSは、ユーザーが開発したコードをクラウド上にプッシュしさえすればアプリケーションを確実に稼働できる環境を提供するサービスとして期待されてきた。
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