[インタビュー]

「IoT時代にこそデータマネジメントの体制が問われる」──米ガートナーのテッド・フリードマン氏

2015年12月11日(金)川上 潤司(IT Leaders編集部)

IoT(モノのインターネット)のトレンドをはじめ、企業はこれまでにはないタイプの膨大なデータを手にできる時代が到来している。「新たな競争力を創る可能性を大きく秘めているが、企業はもっと足下を見つめデータマネジメントのあり方を再考しなければならない」──米ガートナー リサーチでバイスプレジデント兼最上級アナリストを務めるテッド・フリードマン氏はこう指摘する。同氏の主張を紹介しよう。

 人やモノの動きのみならず、処理プロセスも含めて世の中のデジタル化はますます加速している。一方で、コンピューティングパワーは凄まじい勢いで高まり、コストは劇的に下がってきている。この構図において、ビジネスに革新が起きないわけがない。これまでにはないビジネスモデルで一気に優位に立つチャンスが広がっていると見ることもできるし、ある日突然“Disruptor”が参入して顧客を奪っていく脅威に囲まれていると見ることもできる。とにかく、何か行動を起こさなければ、明るい未来はない。

夢を現実にするために必要なこと

米ガートナー リサーチ バイスプレジデント 兼 最上級アナリストのテッド・フリードマン氏

 IoT(モノのインターネット)のトレンドを筆頭に、企業は膨大で多種多様なデータを手に入れることができる時代を迎えようとしている。フィジカルな世界で起きていることが、デジタル化されることによって解析を加えることが可能となり、その結果を収益に結び付けられるという期待が高まっているのだ。

 夢一杯で語られがちなIoTやビッグデータではあるが、問題は、企業サイドに、そうしたデータをうまくハンドリングし、しかるべき処理を施し、最終的にマネタイズの材料を得るだけの力が備わっているかということだ。別の言葉でいえば、インフォメーションマネジメント、あるいはデータマネジメントの体制が整っているかということである。

 ガートナーでは、ユーザー企業に対して成熟度調査をしているが、実際のところ低~中レベルに甘んじているケースが少なくない。基本的なデータのハンドリングに苦慮しているのだ。こうした企業が、一足飛びにIoTの利活用に挑んでも混迷が待ち受ける。今一度、基本に立ち返って、データマネジメントのあり方にメスを入れることが欠かせない。

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