日本IBMは2015年12月15日、クラウド型のマーケティングソリューション「IBM Marketing Cloud」およびそのエコシステムを発表した。顧客1人ひとりの理解に基づき、様々なチャネルで統一されたブランド体験の提供を支援する。
「IBM Marketing Cloud」は、メール、モバイル・プッシュ、Web、ソーシャルメディアの顧客接点をサポートするクロスチャネルキャンペーン管理の基本機能を提供する。IBMだけでなくTwitterやFacebookなどが提供するサービス間のデータをクリック操作で統合するデータエクスチェンジ基盤「Universal Behavior Exchange(UBX)」、クロスチャネルのブランド体験を設計する「Journey Designer」とその施策効果を分析する「Journey Analytics」から構成されている。
マーケティング担当者はUBXを使用することで、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)、モバイル、ソーシャル、広告ソリューションなどを提供する認定パートナーと双方向のサービス連携が可能となる。クリック操作でシームレスに構築でき、様々なチャネルで一貫したブランド体験を迅速に提供できる。
またMarketing Cloudの提供開始に合わせて、UBXのオープンエコシステム「IBM Marketing Cloud パートナー・ネットワーク・プログラム」を開始する。DSP(Demand-Side Platform)などの広告サービス提供者や、CRM、DMP(Data Management Platform)提供者、ソーシャルアプリケーション事業者、アドテク(広告技術)事業者などが参加できるオープンプログラムとなっている。
例えば、DSPサービスと連携する場合は、CRMと同一のシナリオを広告展開に活用できるようになる。パートナー各社は自社のサービスと同製品を連携し、網羅的なコミュニケーションの設計、実行を広告事業者に提供する。事業者は、データ分析から得られる知見を顧客との対話に活用し、個々の顧客へ適切なタイミングで個別化されたサービスを提供できるようになる。
エコシステム・パートナーとしては、先行してオプト、カレン、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)、フリークアウトが参画する。