電通国際情報サービス(ISID)は2016年6月23日、スイスAlpVisionと業務提携し、製薬企業を対象にした同社の不可視デジタル真贋判定製品「Cryptoglyph(クリプトグリフ)」の提供を開始したと発表した。
「Cryptoglyph」は、医薬品の箱やラベルなどに見えない透かしを埋め込み、スマートフォンで読み取って、容易に真贋を判定できるようにする。従来の偽造薬対策に比べ、安価に導入できる。
医薬品の外装に、肉眼では見えない微細な凹凸を施して情報を埋め込むことで偽造を困難にする。
スマートフォンをかざすことで簡単に真贋を判定できる。特殊な機器や技能が不要なので、偽造薬の可能性が疑われた際に、迅速に真贋を判定して対策を講じられるようになる。トレーニングは不要で簡単に利用できるうえ、容易に国内外の多拠点へ展開することも可能だ。
企業や製品単位で透かしのパターンファイルを生成し、これを識別するスマートフォンアプリケーションとともにユーザーに提供する。パターンファイルは、一般的なデザイン制作用ソフトウェアを用いて外装の版下に組み込むことが可能で、従来の印刷工程を変更せずに適用できる。
Cryptoglyphの価格は、初期セットアップ作業と、パターンファイル、スマートフォンアプリ、品質管理ソフトを各1セットを提供する初期導入費用が900万円(税別、以下同様)からで、年間利用料は適用箱数に応じて別途算出する。デモキットは70万円からになる。