[市場動向]

IoTで製品志向からサービス志向へ、”デジタルツイン”と”サービタイゼーション”を目指せ(後編)

2016年11月9日(水)田口 潤(IT Leaders編集部)

先行きが見通せない今日において、「デジタルツイン」と「サービタイゼーション(サービス化)」が鍵になるという認識を示すウェーデンのERPベンダー、IFS。「IFS World Conference2016」では、両者を実現するためのIoTの位置付けと、それを実現するための新製品「IFS IoT Business Connector(IoT BC)」や「IFS Enterprise Operation Intelligence(EOI)」を中心に説明した。今回は、デジタルツインとサービタイゼーションを推進するIFSの取り組みを中心に紹介する。

“デジタルトランスフォーメーションへの旅”は始まったばかり

 最後に、いくつかのトピックも記しておこう。1つは「IFS Product Estimate Management」の発表。見積依頼(RFQ)や入札案件に対して、製品構成や納期など各種の要件を考慮しつつ応札価格を素早く算出する機能である。「RFQに対し、例えば自社で製造するか、それとも外部から調達するかを決定できるソリューション。これまで要望の強かった機能を発表できたことにエキサイトしている」(IFSの製品ディレクタであるMartin Gunnarsson氏)。

 もう1つが初日午後の基調講演に登壇した米IDCのRobert (Bob) Parker氏による「デジタルトランスフォーメーション」に関する調査である。同氏はエネルギー、製造、小売業のリサーチバイスプレジデントを務めており、指摘したことの1つが「多くの組織はデジタルトランスフォーメーションへの旅を歩み始めたばかりである」こと(写真2)。ここでDigital Explorerは「デジタル的な顧客体験と製品には一貫性がなく、統合もされていない。Digital Playerは一貫性はあるが、製品やサービス、体験に革新性がない」と言う定義である。

写真2:米IDCは「多くの組織はデジタルトランスフォーメーションへの旅を歩み始めたばかり」と指摘写真2:米IDCは「多くの組織はデジタルトランスフォーメーションへの旅を歩み始めたばかり」と指摘
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 「例えば米FordのCEOであるMark Fields氏は、『自動車は究極のテクノロジー製品になりつつある。我々もインフォメーションの会社になる』と語っている。その通りであり、デジタルトランスフォーメーションはビジネス戦略である。そのためにIT部門は、サービスセントリックになり、イノベーションのパートナーでなければならない」。

 その上でCIOへのアドバイスを6点、リストアップした(図2)。スケーラブルなIT基盤を構築する、マイクロサービスのインテグレーション能力を備える、洞察(Insight)をサポートするべくアナリティクスの専門家を置く、一貫したインタフェースとアジャイル手法を確立する、調達力が最も重要であることを認識する、デジタルエコノミーのためのセキュリティポリシーを統制する、である。

図2:IDCが提唱するデジタルトランスフォーメーションに向けたCIOへのガイダンス図2:IDCが提唱するデジタルトランスフォーメーションに向けたCIOへのガイダンス
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 最後にもう1つ、世界各国の80以上に及ぶ大学とITに関わる教育を提供することもWoCo2016で発表した。現実の社会においてITがどのように利用され、役立っているかなどの教育に加え、奨学金や就業体験も提供する。今のところ欧州、インド、北米の大学が中心で日本は入っていないが、これもIFSのブランド認知度向上策の一貫かも知れない。

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