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富士通、製造設備から収集する稼働実績データを基に異常箇所を早期発見できる製品を発売

2016年12月6日(火)IT Leaders編集部

富士通は2016年12月5日、工場の製造設備から収集される稼働実績のログデータを基に、製造工程の稼働状況を可視化するIoT(Internet of Things)製品「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VisuaLine」を発売した。

 「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VisuaLine」は、生産工程に関わる製造設備からのログデータを収集し、1製品ごとの稼働状況をグラフなどの様々な表現形式で可視化する。日々のグラフとの比較から通常よりも時間がかかっていることなどを読み取れるようになり、異常箇所の早期発見が可能になる。設備の不調や老朽化などを見つけて、改善ポイントの発見や施策立案にも活用できる。

 具体的には、1つの製品を生産するにあたり、開始から完了までの工程において関わる製造設備のログデータを活用し、工程時間を波形で表現したグラフで可視化する。これにより、通常よりも遅延している箇所や、稼働当初よりも慢性的に時間がかかっている箇所など、稼働状況を一目で把握でき、異常箇所を簡単に発見できる。従来は設備からのアラームや稼働停止によって気づいていた異常を、事前の点検で防げるようになり、生産の効率化を図れる。

 製造現場に設置したカメラとグラフの情報を連携させれば、異常箇所など見たいグラフのポイントをクリックすることで、現場で起こったことや取られた対策など、その時点の映像を確認できるようになる。また、工程スケジュール目標と実績値を比較する予実可視化の機能により目標との差異から改善点を模索することや、製品ごとの製造ラインの動線を確認する設備可視化機能により一番効率的な工程を検討することなどが可能になる。

 既存の設備の実績データをそのまま活用するため、IoT(Internet of Things)による製造現場の改善をすぐに始められる。初期投資を抑えたスモールスタートが可能なため、まずは1ラインで実践したうえで、他工場に拡充していくなどの導入手段が可能だ。

 FUJITSU Manufacturing Industry Solution VisuaLineの価格は、基本ライセンスが月額7万9000円(税別、以下同様)からで、オプションライセンスが月額2万4000円からになる。

 富士通は、2019年度までに3000ライセンスの販売を目標にする。

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