デルは2017年9月8日、米Dellが米EMCを買収して米Dell Technologiesが誕生してから1年が経過したことを受け、日本における旧Dell製品と旧EMC製品のサポート体制の統合に関する進ちょく状況を説明した。2017年8月にサポートサービスのブランドを「ProSupport」に統合したほか、2017年11月からはデルとEMCジャパンのアカウントマネージャー同士が連携して顧客のシステムをサポートする新サービス「ProSupport One for Data Center」を開始する。
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デルが提供してきたサポートサービスと、EMCジャパンが提供してきたサポートサービスは、これまで通り継続して提供する。デルとEMCジャパンはともに、自社の顧客に対して、ハードウェアのサポート、ソフトウェアを含めた包括的なサポート、予防保守を実現するサポートなどを提供してきた。両社はこの上で、両社のサービスの統合に向けて作業を進める。
2017年8月に、両社のサポートサービスのブランドを「ProSupport」に統合した。サービスレベルに合わせて3段階に分かれていた既存のサポートサービスの名称を、それぞれ「Basic Support」「ProSupport」「ProSupport Plus」に改称した。続いて2017年11月以降には、既存の設置・導入サービスを「ProDeploy」ブランドに改称する予定である。
2017年11月からは、デルとEMCジャパンのアカウントマネージャー同士が連携して顧客のシステムをサポートする新サービス「ProSupport One for Data Center」を、ProSupportブランドの最上位サービスとして開始する。デルのTSM(テクノロジサービスマネージャー)とEMCジャパンのSAM(サービスアカウントマネージャー)という両社のアカウントマネージャーが連携をとることによって、個々のハードウェア単位ではなく、Dell EMCシステム全体を同時にサポートできるようになる。
これまで国内では対応できていなかった製品サポートも、国内で対応するように体制を整えた。例えば、HCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)アプライアンスの「Dell EMC VxRail」の場合、サポートは国内で受け付けた後に海外拠点のエンジニアで対応していた。これを改め、国内で対応できる内容については国内のエンジニアで対応するようにした。
サポートサービスの営業体制も整備した。デルにはサポートサービスに特化した営業部隊があるが、EMCジャパンには無いため、今後はデルの営業部隊がEMCジャパンの製品群を含めてサポートサービスを取り扱う。EMCジャパンでは従来、製品のプリセールス部隊がサポートサービスの営業を行っていた。
オフィスの統合に向けては、まずは大阪にあるデルのオフィスとEMCジャパンのオフィスを統合した。社内LANやITインフラを統合したほか、固定席を減らし、外回りの営業担当者向けにモバイル用の席を用意した。これによって空いたスペースをコラボレーションのためのスペースにした。
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