[事例ニュース]
新ECサイト「ファミマオンライン」で受注金額1.5倍、アクセス数18倍に─ファミリーマート
2025年6月27日(金)IT Leaders編集部、日川 佳三
ファミリーマート(本社:東京都港区)は2025年6月27日、同年3月6日オープンの新ECサイト「ファミマオンライン」への刷新効果を発表した。刷新直後の同年3月から5月までの受注金額は、前年同月比で約1.5倍に、サイトアクセス数も約18倍になった。刷新では、フロントエンドとバックエンドを分離してAPIで連携させる仕組みを採用した。
大手コンビニエンスストアチェーンのファミリーマートは、顧客体験の向上を目的に、店舗内デジタルサイネージ「FamilyMartVision」やスマートフォンアプリ「ファミペイ」を各店舗に導入している。それらのシステム基盤を2023年に構築している。
一方、結果として顧客接点が店舗、ECサイト、ファミペイアプリなど複数にわたるようになったことで、それらとバックエンドの業務システムとの連携に課題が生じていったという。

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こうした経緯からECおよびシステム基盤の刷新に取り組み、従来のオンラインサービスを統合し、新ECサイト「ファミマオンライン」を構築、2025年3月6日にオープンした。
新しいEC/システム基盤では、フロントエンドの顧客接点とバックエンドの業務システムを分離してAPIで連携させるヘッドレスコマース構造を採用。富士通の「Unified Commerce」の導入によって実装している(図1)。
刷新の効果として、新たなタッチポイントを追加する際に業務ロジックへの影響を最小限に抑えられるようになった。ファミリーマートによると、2025年3月~5月のサイト刷新後3カ月の受注金額が前年同月比で約1.5倍に、サイトアクセス数も約18倍になったという。
今後、タッチポイントを追加して顧客の利便性を高めていく。また、うなぎやクリスマスケーキなどの季節商品でオンライン予約を推奨することで、食品ロスの削減にも務める。ほかには、約1万6300店舗の店舗網を活用し、人気キャラクターとのコラボレーション商品などを積極的に展開することで、顧客の購買体験価値の向上を図るとしている。