[インタビュー]
ビッグデータ、HPC、IoT、Edge/Fog、AI……ITの潮流遷移と“次”の注目技術
2017年11月17日(金)河原 潤(IT Leaders編集部)
2017年で設立10周年を迎えた米グリーン・グリッド(The Green Grid)。めまぐるしい潮流遷移の中、コンピューティングやネットワークの諸課題に対して、会員企業やユーザーとの連携によって解を追究してきた同団体が次の10年で見据えるものは何か。会長を務めるロジャー・ティプレイ氏に、最新のトレンドを中心に話を聞いた。
interview:河原 潤 text:柏木恵子 photo:赤司 聡
次の10年に向けて注目しているテクノロジー
――グリーン・グリッドはどんなビジョンを持って次の10年に向かいますか。
10年前、今の状況はほとんど予測できなかったので、10年後にどうなっているかはやはり定かではない(笑)。それでも、数々の新しいテクノロジーが向かう先を考えるとワクワクするものだ。
エネルギーストレージに関しては、新しいタイプ、例えばガラス電解質バッテリが実用化されるかもしれない。これは、リチウムイオン電池の共同開発者であるジョン・グッドイナフ(John Goodenough)教授率いるチームが研究開発しているもので、従来のバッテリと比較して、より安全・高速に充電可能で、しかも長寿命という理想的なバッテリの実現を目指すものだ。実現されれば、電気自動車が1回の充電で1,000km走れるような時代が来る。
ITインフラ技術では、現在、ハイパーコンバージドインフラが市場を賑わしている。スケールアウト型の拡張が容易で、負荷分散にも貢献する。あとは、現在のフラッシュメモリ/SSD技術の先にある永続性(Persistent)メモリのキャパシティやスピードが今後さらに上がれば、どのデータセンターでもHDDが完全に不要になるかもしれない。データを確実に保持できるうえに、超高速アクセスが現実のものになるからだ。
データストレージについては、容量やパフォーマンスの向上に伴って、今後どのくらいの電力を消費するのかという指標や測定に関心を持っている。我々では容量に関する指標として、ストレージ、ネットワーク、コンピュートのそれぞれのキャパシティと電力使用量の関係を示そうとしている。
――日本支部チームの活動の貢献が大きいと聞いています。今後、日本支部に期待することは何でしょう。
日本支部もほぼ10年の歴史を歩んできた。グリーン・グリッドは、この業界に対する指針に加えて、各国政府にも指針を提示するミッションを担っていきたいと考えている。ベストプラクティスの紹介をはじめ、引き続き、影響力を発揮してもらいたい。信頼に足る専門知識の源として、日本支部から日本発のベストプラクティスが世界中で共有されることを願っている(写真3)。
写真3:ティプレイ氏は「グリーン・グリッド日本支部から日本発のベストプラクティスが世界中で共有されることを願っている」と期待をかけるロジャー・ティプレイ(Roger Tipley)氏
米グリーン・グリッド プレジデント&チェアマン シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric) 業界・政府アライアンス バイスプレジデント。仏シュナイダーエレクトリックでは、ITビジネスにおける業界・政府アライアンスのバイスプレジデントを務め、業界のグローバル標準化活動と政府規制の改善に取り組む。グリーン・グリッドの創設理事の1人で、2014 年にプレジデントに就任。また、ITI(米情報技術工業協議会)やデジタルヨーロッパ(DIGITALEUROPE)などの大きな影響力を持つ業界団体にも参加し、Energy Star(国際エネルギースター)、EPEAT(電子製品環境アセスメントツール)の規格策定に貢献。各種PCI 規格を保有するPCI-SIGのプレジデント・理事長を務めた経歴を持ち、米国特許商標庁から現在までに22 個の特許を授与。
Green Grid / IoT / エッジコンピューティング / ブロックチェーン / Schneider Electric / 液浸冷却 / R&D / 液体冷却 / ITインフラ / Uptime Institute
- 業務システム 2027年4月強制適用へ待ったなし、施行迫る「新リース会計基準」対応の勘所【IT Leaders特別編集版】
- 生成AI/AIエージェント 成否のカギは「データ基盤」に─生成AI時代のデータマネジメント【IT Leaders特別編集号】
- フィジカルAI AI/ロボット─Society 5.0に向けた社会実装が広がる【DIGITAL X/IT Leaders特別編集号】
- メールセキュリティ 導入のみならず運用時の“ポリシー上げ”が肝心[DMARC導入&運用の極意]【IT Leaders特別編集号】
- ゼロトラスト戦略 ランサムウェア、AI詐欺…最新脅威に抗するデジタル免疫力を![前提のゼロトラスト、不断のサイバーハイジーン]【IT Leaders特別編集号】
-
VDIの導入コストを抑制! コストコンシャスなエンタープライズクラスの仮想デスクトップ「Parallels RAS」とは
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-
-
-
生成AIからAgentic AIへ―HCLSoftware CRO Rajiv Shesh氏に聞く、企業価値創造の課題に応える「X-D-Oフレームワーク」
-
-
-
「プラグアンドゲイン・アプローチ」がプロセス変革のゲームチェンジャー。業務プロセスの持続的な改善を後押しする「SAP Signavio」
-
BPMとプロセスマイニングで継続的なプロセス改善を行う仕組みを構築、NTTデータ イントラマートがすすめる変革のアプローチ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-



