2015年7月16日、東京都内で7回目となるグリーン・グリッド・フォーラムが開催された。今回掲げられたテーマは「アジアと日本のデータセンター最新動向」ということで、中国やアジア各国・地域の市場動向をメインにこの分野の課題と展望が語られた。
グリーン・グリッドの活動状況
グリーン・グリッド(The Green Grid、本部:米国オレゴン州ビーバートン)のミッションは、「データセンターを取り巻くICTエコシステム全体にわたり、効率的かつ責任ある資源の活用を推進すること」である。日本支部がホスト役となって開催する、7回目のグリーン・グリッド・フォーラムは、冒頭、国内での活動報告から始まった。開幕ステージを務めたのは、シュナイダーエレクトリック フィールドサービス本部長でグリーン・グリッド日本マーケティング委員会 代表の有本一氏(写真1)だ。
日本支部が行う諸活動の中でも、会員企業から特に評価が高いのがデータセンター見学会だ。通常、1社では見学させてもらえないようなデータセンター施設でも、グリーン・グリッド主催の見学会に参加することで視察が行える。また、活動のメインである技術情報の発信も活発で、直近1年で以下の7本のホワイトペーパーを日本語化している。
- データセンター設計における電力機器の選定(WP#51)
- 運用の効率化と信頼性を実現する総合的なアプローチ(WP#52)
- データセンターのライフサイクルアセスメントガイドライン(WP#45)
- 最新のフリークーリングマップ 2011年版ASHRAEにおける条件拡大の効果(WP#46)
- 無停電電源装置(UPS)のエコモードの評価(WP#48)
- データセンターが環境に与える影響(WP#62)
- スペース使用効率(SpUE)(WP#61)
このほか、データセンターのエネルギー効率の改善の取り組みで顕著な成果を上げた企業・団体を表彰し、ベストプラクティスとして広範な層への周知に努めている。ベストプラクティスに加えて、「身近な改善をグッドプラクティスとして広めていきたい」(日本支部)としている。
続いて、グリーン・グリッド全体の活動報告が、グリーン・グリッドのプレジデント、ロジャー・ティプレイ(Roger Tipley)氏(写真2)からなされた。
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