ネットワンシステムズは2018年6月8日、工場の生産性向上をIoTを用いて支援する製造業向けのSIサービスを開始すると発表した。大手製造業のユーザーとの実証実験・本番稼働で得た知見を基に、IoTを導入しやすいように体系化した。生産設備を安全にネットワーク化し、データ収集・活用を可能にして、工場の生産性向上を支援する。販売目標は、2018年度に40億円。
工場の生産性向上をIoTを用いて支援する製造業向けのSIサービスである。システム構築実績をもとにIoTを導入しやすいように体系化している。工場の生産設備を安全にネットワーク接続し、現場で生成するIoTデータを収集・分析する基盤を整備する。
導入企業は、生産現場を統合的に管理・可視化することによって、設備故障の予兆検知や、製品トレーサビリティの強化、稼働率などの生産指標の作成・改善など、工場の生産性向上に向けたデジタル改革を推進できる。
今後は、生産現場から収集したIoTデータに対して、分析アルゴリズムを独自に組み合わせて適用し、不良品検知や予知保全を支援するサービスも提供する予定である。
- 生産設備のネットワーク接続
- 「CPwE(Converged Plantwide Ethernet)」や「IEC62443」などの産業・工場分野のネットワーク/セキュリティの規格や標準技術を基に、PLC・製造機器・ロボット・センサーなどを接続する、安全で拡張性の高いネットワーク基盤を整備する。
- データの収集・管理・分析基盤
- 製造現場で生成される膨大なデータをネットワーク経由で収集し、工場内で迅速に処理するデータハンドリング(整理・整形)基盤を整備する。ユーザーの要望に沿った周期・時間帯・種別でデータを収集する仕組みを整えるとともに、収集したデータを可視化・分析アプリケーションが利用できるようにフォーマットを整える。また、これらのアプリケーションを稼働する仮想基盤も整備する。
- クラウドやデータセンターとの接続
- 製造装置メーカーのクラウドへ、閉域網やインターネットを介して工場から安全に接続する。クラウドごとに異なる接続方式に対応し、アカウント管理・ログ管理・インシデント管理も一括提供していく。データセンターとも安全・高性能に接続する。
- 操業停止を防ぐセキュリティ対策
- サイバー攻撃による操業停止を防ぐため、侵入防止・感染拡散防止・常時監視による攻撃の迅速な検知・遮断を可能にする。生産工程やOT/IT間でネットワークエリアを分離して感染時の影響を最小化し、ホワイトリストとブラックリストを併用した仕組みで既知/未知の攻撃を防ぐ。
- 統合サービス
- 計画・導入・運用・最適化の全ライフサイクルフェーズで支援する。
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