LPガス事業者向けにクラウド型LPガス販売管理システム「みねるば」を提供しているSIベンダーのカナデンブレインは、顧客のデータをクラウドに移行するツールとして、データ・アプリケーション(DAL)の「RACCOON」を採用した。データ・アプリケーションが2018年8月28日に発表した。
カナデンブレインは、LPガス事業者向けにシステムを構築/提供しているSIベンダーである。中堅・大規模の事業者向けには、販売管理・仕入、検針、保安、配送、顧客管理など業務全般をカバーするシステム「SuperX」を、小規模事業者にクラウド型の販売管理システム「みねるば」を提供している。
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クラウド型の販売管理システムの開始にあたっては、顧客が持つ既存データを、営業担当者みずから簡単にクラウドに移行できるようにしなければならない、という課題があった。この課題を解決するツールとしてRACCOONを導入した。
中堅・大規模事業者向けのサービス(SuperX)では、既存データの移行は、案件を担当したエンジニアがスクリプトを開発して実施している。一方、小規模事業者向けのみねるばでは、利益や人材面の理由から、同様の方法はとれない。エンジニアではなく営業担当者が移行作業を担えるようにする必要がある。
また、小規模事業者の場合、既存データはExcelや紙で保管されている可能性があり、その内容を入念に精査してからシステムに投入する必要がある。
RACCOONにより、精査の必要なデータをエンジニアに頼ることなく、営業担当者みずから簡単にデータを移行できる体制を確立した。データの移行期間も、主権・大規模事業者向けのSuperXと比べて半分以下に効率化できるという。
カナデンブレインでは、現在はエンジニアがデータを移行しているSuperXにおいてもRACCOONを適用し、データ移行の標準化を検討していきたいとしている。
なお、RACCOONは、業務システムのデータを変換/加工するソフトである。異なるシステム間でデータを受け渡す用途や、旧システムから新システムにデータを移行する用途に利用する。各種のデータソース(データベースサーバーや、CSV/XML、Excelなど)からデータを入力し、これらのデータを変換/加工し、変更後のデータを出力する。