キヤノンITソリューションズは2019年1月16日、ユーザー企業のテレワークを支援するクラウドサービス「テレワークサポーター」の機能を拡充すると発表した。顔認証によって従業員の在席状況や在席時間を把握し、これを他システムに連携させる機能を追加する。2019年2月1日から強化する。
キヤノンITソリューションズの「テレワークサポーター」は、テレワーク時の勤務時間や仕事内容を可視化するクラウドサービスである。特徴は、PCのWebカメラと顔認証技術によって、勤務状況を常時把握できることである(図1)。
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背景として同社は、遠隔地での勤務管理において、従業員の労働時間を把握しにくいという問題を挙げる。「厚生労働省では、労働時間を把握する手段として、使用者が自ら現認して記録するか、タイムカード、ICカード、PCの使用時間の記録などの客観的な記録を基礎として確認し、適正に記録することをガイドラインとして示している」(同社)
テレワークサポーターでは、勤務者本人のボタン操作による勤務時間データの入力に加え、Webカメラによって在席・離席の状況や在席時間を自動で集計できる。さらに、勤務者が仕事内容を一覧から選択する簡単な操作によって、仕事内容別の時間を自動集計する機能も備えている。
今回の新版では、システム間連携機能としてWeb APIを追加した。勤務管理システムなどからテレワークサポーターにWeb APIでアクセスすることによって、テレワークサポーターが管理している勤務状況データを取得できる。顔認証で把握した在席情報/離席情報も取得できるため、eラーニングをしっかり受講しているかどうかなども調べられる。
Web APIを介して取得できるデータは、(1)勤務予定情報、(2)勤務実績情報、(3)顔認証情報(在席情報/離席情報)、(4)なりすまし/覗き込み情報、(5)タスク(仕事内容)実績情報、(6)ユーザー管理データ(ユーザー、組織、チームなど)となっている(図2)。
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テレワークサポーターの価格(税別)は、5ユーザーの場合、初期費用が2万円で、利用料が年額12万円。Web APIの使い方を記したマニュアルは、テレワークサポーターのユーザーページからダウンロードできる。Web APIは無料で利用できる。