東京ガスiネットは、顧客向けのチャットボットを2019年3月に稼働させた。パブリッククラウドであるOracle Cloud上の各種サービスを利用して構築した。チャットボット機能の「Oracle Digital Assistant」、コンテナ運用基盤の「Oracle Container Engine for Kubernetes」、運用監視の「Oracle Management Cloud」である。日本オラクルが2019年9月3日に発表した。
東京ガスiネットは、引越し時に必要なガスと電気の手続きなどをWeb受付に誘導するチャットボットを構築した。2019年1月に、Oracle Cloudの各種サービスを活用して構築を開始。検証を経て、2019年3月に稼働させた。
システムの要件検討では、Kubernetesなどコンテナ技術の活用を検討した。チャットボットへの負荷の増減に合わせたサービス規模の拡大・縮小が自由に行えることや、実行環境を別の環境に持っていけるポータビリティ(可搬性)などを踏まえて検討した。
構築したシステムでは、チャットボットの開発・運用基盤として「Oracle Digital Assistant」を採用した。特徴は、プログラミングすることなくチャットボットを開発できること。既存のFAQを取り込むだけで、チャットを介したやり取りを自動化できる。
また、LINE連携チャネルの開発や、関連するアプリケーションの開発を迅速化するため、開発基盤としてコンテナ運用基盤の「Oracle Container Engine for Kubernetes」を採用した。Kubernetesを運用管理付きで提供するものであり、コンテナの開発から運用までを支援する。
また、システムの稼働状況や性能に応じて対処策をとれるように、「Oracle Management Cloud」を導入した。マシンラーニング(機械学習)を活用したログの異常値検出や、故障の予兆検知・対応などができる。