アシストは2019年11月1日、システム障害発生時に、ワンクリックで調査のための初動対応が完了するサービス「超サポダッシュボタン」を発表した。日立製作所の「JP1」と米Information Buildersの「WebFOCUS」を対象に、アシストが販売したミドルウェアが稼働するサーバーを監視する。2019年内に「Oracle Database」および「Qlik」を監視できるようにする予定。
アシストの「超サポダッシュボタン」は、システムに障害が発生した際に、コンソール画面上のボタンをクリックするだけで調査のための初動対応が完了するサポートサービスである。システム担当者が障害の発生を検知した時点でボタンを押すと、管理対象となっている各製品のサーバーから初動調査用のログを自動で収集する(図1)。

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これと同時に、監視対象のミドルウェアをサポートする「アシストサポートセンター」(AWSC)にログを転送するための手順が通知される。システム担当者は、手順に従って、自動収集したログをAWSCにアップロードする。さらにボタンを押すと、AWSCにサポート依頼を自動通知する。ユーザー企業からのログが到着次第調査に着手できるように、AWSC側で担当者をアサインする。
超サポダッシュボタンのサーバーソフトは、Windowsで稼働する。超サポダッシュボタンから管理対象サーバー(ログを自動収集する対象のサーバー)へは、telnet/SSHで接続する。管理対象サーバーは、2019年11月1日時点ではJP1とWebFOCUSの2つ。2019年内にOracle DatabaseとQlik製品も監視できるようになる。
価格(税別)は、基本サービスが年額24万円。基本サービスで、超サポダッシュボタンサーバー1台と、管理対象サーバー10台まで利用できる。管理対象サーバーを11台以上に増やす場合は、追加10サーバーあたり年額12万円。
サービス提供の背景についてアシストは、システム障害時に、ユーザー企業の第一報からログを受け取って実際に調査を開始するまでに、1製品あたり平均で22~23時間かかっていることを挙げる。「原因として、障害は突然発生することが多いため、ユーザー企業側がアシストへのサポート依頼の手順やログの取得方法が分からないといった問題がある」(同社)。