[新製品・サービス]
壁面設置も可能、シュナイダーエレクトリックがIoT/エッジ環境特化のマイクロデータセンターを国内提供
2020年1月17日(金)五味 明子(ITジャーナリスト/IT Leaders編集委員)
シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric)が、エッジコンピューティングソリューション「EcoStruxure マイクロデータセンター」の国内提供を2020年1月24日から開始する。海外では2019年10月より提供済みで、6Uラックに電源、物理セキュリティ、リモート監視サービスなどを統合したエッジコンピューティング向けのITインフラソリューション。特徴として、壁掛けも可能な6Uラックサイズや、アライアンスパートナーと設計したリファレンスアーキテクチャなどの特徴で、ユーザーの多様なIoT/エッジのニーズに応えるとしている。
設置場所を問わない6Uラックサイズ規格
「EcoStruxure」は、シュナイダーエレクトリックがグローバルで展開するIoT/エッジコンピューティングの製品ブランドである。シュナイダーの主力事業であるエネルギー/ビルディングマネジメント領域の顧客を中心に、すでに48万を超えるサイトで展開されているという。UPSや物理セキュリティ、空調といったデータセンターソリューション事業においても、エッジコンピューティング時代のニーズに応える製品群をEcoStruxureブランドで提供している。
エッジコンピューティングについては、ここ1、2年、クラウドとの連携をメインに語られることが多いが、シュナイダーの場合、一般的なデータセンターに備わる機能をコンパクトに集約したマイクロデータセンターとしてパッケージし、オフィスフロア、工場、物流センター、油田など、これまでデータセンターの設置が難しかった現場での展開を可能にし、顧客のエッジ環境への取り組みを支援してきた。
今回、国内提供が始まる「EcoStruxure マイクロデータセンター」(写真1)は、これまでの取り組みの最新形となる。6Uサイズのラック新製品「NetShelter WX 6U Low-Profile Wall Mount Enclosure」に、UPS(無停電電源装置)、PDU(配電装置)、物理セキュリティ、クラウドベースのリモート監視サービス、保守/運用サービスなどをユーザーの利用形態に応じて構成する。

拡大画像表示
ラックのサイズは幅353mm・奥行968mm、耐荷重は113kgで、ラック内には一般的なフルサイズのラックマウントサーバーも設置可能となっている。また、床面(キャスター対応)だけでなく壁面にも設置でき、工場や店舗といったスペース制約のある場所にも設置が可能だ(写真2)。

■EcoStruxure マイクロデータセンター構成例
・ラック「NetShelter WX 6U Low-Profile Wall Mount Enclosure」
・リチウムイオンUPS「Smart-UPS Lithium-ion」(写真3・4)
・配電(ラックマウントPDU)「AP7900B」
・物理セキュリティ「NetaBotzシリーズ」(注1)
・監視サービス「EcoStruxure IT Expert」
・保守サービス「EcoStruxure Asset Advisor」

拡大画像表示

拡大画像表示
注1:物理セキュリティの「NetBotz」が侵入者や災害などあらゆる物理的脅威からマイクロデータセンターを保護するとしている
●Next:パートナーと設計した「リファレンスアーキテクチャ」がもたらすもの
会員登録(無料)が必要です
- 1
- 2
- 次へ >