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NRI、AWSサービスを利用したAI画像解析システム「NRI AI Camera for Office」を提供

2020年8月3日(月)IT Leaders編集部

野村総合研究所(NRI)は2020年7月31日、オフィスでの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染対策を支援する、AWS(Amazon Web Services)の技術を活用したAI画像解析サービス「NRI AI Camera for Office」の提供を開始した。「Amazon SageMaker」と「AWS IoT Greengrass」を組み合わせ、個人情報の保護に配慮しつつ、オフィスでの3密を防止する。

 野村総合研究所(NRI)の「NRI AI Camera for Office」は、オフィスでの新型コロナウイルス感染症対策を支援するシステムサービスである。執務エリアや会議室などオフィス内における3密回避のため、従業員が「マスクを着用しているか」、「近接していないか」などを、AIカメラが自動的に認識し、音声で注意を促す(図1)。

画面1:NRI AI Camera for Officeで撮影・AI処理した映像(出典:野村総合研究所)画面1:NRI AI Camera for Officeで撮影・AI処理した映像(出典:野村総合研究所)
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 AIカメラが撮影した画像データは、エッジコンピューティング技術によってカメラ端末側で破棄し、解析後のデータのみをクラウド側へ連携する。クラウド側ではAWSの様々なサービスを活用することで、高度なビジュアライズ・分析を可能にする。NRIは同システムを会議室に導入しており、今後、全オフィスに展開する。

 要素技術として、AWSが提供しているAIおよびエッジコンピューティングのサービス群であるAmazon SageMakerとAWS IoT Greengrassを活用する。個人情報の保護に配慮しつつ安全に画像認識・分析ができるとしている。

 Amazon SageMakerを使って、画像認識・分析用AIモデルを、エッジコンピューティング用に最適化する。最適化しAIモデルと、IoTの実行環境であるAWS IoT Greengrassをカメラ端末にインストールする。これにより、撮影した画像を端末上で分析できる。顔などの個人情報に関連する撮影画像は、カメラ端末から外部に出力せず、個人情報を除外した分析のデータ(性別、年齢など)のみを出力する。

 AI処理は、クラウドやサーバー上ではなく、端末(エッジ)に閉じた環境で行う。クラウドやサーバーに個人情報が蓄積されず、機微情報の漏洩リスクなどを低減できる。カメラ端末は、無線LANやモバイル通信網などの無線ネットワーク経由で接続できるため、敷設場所を選ばない。AIモデルなどのアップデートも遠隔(リモート)から実施できる。

 NRIは、同システムの開発と並行し、福岡ソリューション開発部内に、AIを専門に開発するチームを設けた。AWSジャパンは、AIやマシンラーニング(機械学習)の技術支援および開発PoC(概念実証)支援、マーケティング支援、人材育成を含めた各種トレーニングを提供する。

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