コンカーは2020年8月12日、緊急事態宣言中(2020年4月7日から2020年5月末)におけるテレワークの実施状況を調査し、結果を発表した。企業規模が小さくなるほどテレワークを実施できなかった。社員100人未満では、61%の企業がほとんどテレワークを実施できなかった。テレワークができない原因の1位は経費精算などのペーパーワークで、2位がハンコの押印である。
コンカーは、緊急事態宣言中におけるテレワークの実施状況を、会社員1032名を対象に調査した。社員数1000人以上の大企業では72%が「週1回以上できた 」と回答したのに対し、1000人未満の中小企業では55%が「ほとんど~全くできなかった」と回答した。
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社員1000人未満の中小企業については、企業規模が小さくなるほどテレワークを実施できなかった(図1)。社員数500人~1000人未満の層で「ほとんど~全くできなかった」と回答したのは49%だが、100人~500人未満では51%、社員100人未満では61%に達する。
テレワークができない原因を聞いたところ、「経費精算・請求書・契約処理などのペーパーワーク」が33%を占めた(図2)。紙を使った業務がテレワークを阻害する大きな原因の1つになっている。2番目に多かったのが「押印による承認業務」で、22%を占めた。以下、「商談など外部との会議」(18%)、資料作成(10%)、「その他」(9%)、「社内会議」(8%)、――となった。
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ペーパーレス化の重要性を認識している人は89%に達している。一方で、実際にペーパーレス化が進んでいると答えた人は55%と、理想と実態では乖離がある。
ペーパーレス化して欲しい業務は、「経費精算」が26%と最も多く、次いで「契約書」(22%)、「請求書の発行」(14%)、「見積書」(11%)と、「請求書の受領」(10%)、「その他」(9%)、「納品書」(8%)、――となった(図3)。
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