三菱UFJ銀行は、オンラインで本人を確認する「eKYC」を2021年から運用する。ネット上での契約や口座開設時の本人確認手続きを電子化する。本人確認情報(券面撮影やICチップの読み取り)と自身で撮影した顔写真をスマートフォンから送信することで、オンラインで本人を確認する。基盤として、日立製作所が提供する「eKYC支援サービス」を採用した。日立が2020年12月17日に発表した。
三菱UFJ銀行は、本人確認(KYC:Know Your Customer)を電子的に行える仕組みである「eKYC」を2021年から運用する(図1)。オンラインでの本人確認において、スマートフォンなどによる顔写真や本人確認書類の撮影、ICチップの読み取り・照合によって、手続きを完結できるようにする。
システム基盤として、日立製作所が提供するeKYCのクラウドサービス「eKYC支援サービス」を採用した。同サービスでは、スマートフォンアプリから手続きできるようにするソフトウェア開発キット(SDK)とAPIを提供し、既存のスマートフォンアプリや業務システムへのeKYC機能の実装を容易にしている。公的個人認証サービスの認定事業者であるサイバートラストと日立製作所が業務提携して開発した。
eKYC支援サービスでは、本人確認書類の読み取り手段として、ICチップ読取方式と券面撮影方式のいずれも可能。また、顔を自動で検知するオートシャッター機能を備えており、利用者はスマートフォンから簡単な操作で本人確認の手続きができる。
日立製作所は、2020年12月17日付で、eKYC支援サービスの販売を開始した。金融機関向けの汎用サービスとして提供する。非対面チャネルの需要が高まる中、本人確認手続きに要する負荷を軽減できるとしている。