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オカムラ、データ分析基盤をOracle Cloudで刷新、BI応答時間を1/60に短縮、年額費用を36%削減

2021年3月10日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

オフィス家具や物流システム機器のメーカー、オカムラがデータ分析基盤を刷新した。Oracle Autonomous Data WarehouseとOracle Analytics Cloudを導入し、旧システムと比較してBI(ビジネス・インテリジェンス)の応答時間を最大で60分の1に短縮した一方、年額費用を約36%削減した。日本オラクルが2021年3月9日に発表した。

 オカムラは2010年に、オンプレミスのデータ分析基盤をOracle Business Intelligence Enterprise Editionで構築した。販売分析や、生産と物流の効率向上などを目的に、全社員の4分の1にあたる約1000人が利用した。その後、データウェアハウス(DWH)として利用していたアプライアンス製品の保守期限をきっかけに、データ分析基盤の刷新を計画した。

 2020年8月、オンプレミスのデータ分析基盤を、Oracle Cloud上で稼働する新システムに刷新した。Oracle Autonomous Data WarehouseとOracle Analytics Cloudを用いた新たなデータ分析基盤を稼働させた。バッチ処理時間を平均1.5倍に改善したほか、BIの応答時間を最大60分の1に短縮した。年額費用は約36%削減した。

 従来のオンプレミス環境では、月末・月初、期末・期初、企業のオフィスレイアウトの見直し、店舗の改装や新規オープンなど、データ分析基盤の負荷が高まる時期に合わせてシステムをサイジングし、ハードウェアを選定していた。繁忙期と繁忙期以外の負荷の差が大きく、リソースを余らせていた。

 データ分析基盤の刷新においては、余剰リソースなどの無駄を省くことを重視した。AIやIoTの活用に備えてビッグデータを扱えることや、リソースを柔軟に増減できること、これまで以上の性能が出せること、などを要件とした。複数ベンダー製品を比較検証し、Oracle Autonomous Data WarehouseとOracle Analytics Cloudを採用した。

 Oracle Autonomous Data Warehouseは、プロビジョニングやチューニング、パッチ適用、バックアップなどを自律的に行うDWHである。オカムラでは、オートスケーリングの機能を評価している。高負荷時はリソースを追加し、逆に低負荷時はリソースを削減し、適切なコストで運用している。

 オカムラは今後、経営層向けに、よりリアルタイムに近いデータや予測分析結果の提供、社員みずから分析ができるセルフサービス型のBI基盤の展開を検討している。オンプレミスでOracle Databaseを使って運用している基幹システムについても、Oracle Cloudへの移行を検討したいとしている。

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