CData Software Japanは2021年5月19日、各種のデータソースにODBC/JDBC/ADO .NETなど標準的なデータベースアクセス手段を提供するデータ接続ドライバソフトウェア「CData Drivers」に、SSHクライアント機能を追加したと発表した。AWS/Azure/Google Cloud上のデータベースに接続する目的でクラウド上に用意したSSH踏み台サーバーに対して、ドライバ単体でSSH接続を行えるようにしている。
CData Software Japanの「CData Drivers」は、アクセス手段やデータ形式が異なるさまざまなシステムに対して、リレーショナルデータベース(RDBMS)としてアクセスできるようにするデータ接続ドライバ製品シリーズである。各種RDBMSのほか、Salesforce.comやDynamics CRMなどのクラウドサービス、NoSQLデータベース、XML/JSONファイルなど、各種データにODBC/JDBC/ADO .NETなど標準的なインタフェースでアクセスできるようにする。
今回、AWS/Microsoft Azure/Google Cloud上のデータベースに接続するための機能強化として、ドライバ本体にSSHクライアント機能を追加した(図1)。AWS/Azure/Google Cloud上のデータベースに接続するために用意するSSH踏み台サーバーに対して、ドライバ単体でSSH接続できるようになった。ドライバとSSH踏み台サーバー間のSSH接続を介して、クラウド上のデータベースにドライバからアクセスできるようになる。
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機能追加した理由として同社は、セキュリティ上の理由から、クラウド上のデータベースにアクセスできるデータベースクライアントは、クラウド上のホストに限られることを挙げる。「オンプレミス環境のデータベースドライバからクラウド上のデータベースに直接アクセスする使い方はできない。このため、一般的には、クラウド上の仮想サーバー上にSSH踏み台サーバーを、オンプレミス側にSSHクライアントを用意し、SSHポートフォワーディングを使ってデータベースクライアントからデータベースサーバーにアクセスする」(同社)
今回、データ接続ドライバに、SSHクライアント機能を追加した。別途SSHクライアントソフトウェアを用意することなく、ドライバ単体でSSH踏み台サーバーを介してクラウド上のデータベースサーバーにアクセスできるようになった。「CData Drivers for PostgreSQL」「同 for MySQL」「同 for SQL Server」の3製品にSSHクライアント機能が備わっている。
設定手順として、ODBC接続の場合は、DSN設定画面のプロパティにSSHサーバーに接続するためのプロパティを入力する。JDBC接続とADO.NET接続の場合は、 接続文字列内にSSH接続情報を入力する(画面1)。これにより、クラウド上のデータベースにアクセスできる。BI/ETLやカスタムアプリケーションから簡単にデータベースに接続できるようになる。