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NRI、秘密分散技術を用いたPCの情報漏洩対策サービス「セキュアFAT」を提供

端末紛失時に端末を無効化する操作も代行

2021年6月30日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

野村総合研究所(NRI)は2021年6月30日、モバイルクライアントPCからの情報漏洩を防止するセキュリティサービス「セキュアFAT)」を発表した。同年7月1日から提供開始する。情報漏洩対策の仕組みに、データをローカルストレージとクラウドに分散保管する「ZENMU Virtual Desktop」を採用し、端末紛失時に端末を無効化する操作も代行する。サービスの提供にあたり、ZENMU Virtual Desktopの開発元であるZenmuTechと販売代理店契約を締結している。販売目標として、2021年度末までに3万端末、約5億円を掲げる。

 野村総合研究所(NRI)の「セキュアFAT」は、モバイルクライアントPCからの情報漏洩を防止するセキュリティサービスである(図1)。データをローカルストレージとクラウドに分散保管して情報漏洩を防止するツール「ZENMU Virtual Desktop」を利用する(関連記事ZenmuTech、秘密分散による情報漏洩対策を強化、一定時間操作のないWindowsをロック可能に)。企業でZENMU Virtual Desktopを導入・運用しやすいように、端末紛失時に端末を無効化する操作も代行する。

図1:セキュアFAT(ファット)の概要(出典:野村総合研究所)図1:セキュアFATの概要(出典:野村総合研究所)
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 ZENMU Virtual Desktopでは、ファイルを2つに分割し、1片をクライアントPCの内蔵ストレージに、もう1片をクラウドやUSBメモリーなどの外部ストレージに分散保管する。2片が揃わないとデータを読み取ることができない仕組みで、ローカルストレージ上に保管してある1片だけ漏洩しても、情報は漏洩せずに済む。これにより、クライアントPCを紛失してもデータや情報の漏洩を防ぐ。

 NRIは、今回のサービス提供に合わせて、端末運用のアウトソーシングサービス「PCLifecycleSuite」に、端末紛失時に当該端末を無効化する操作の代行サービスを追加した。

 これまで、多くの企業ではリモートワーク端末のデータを保護するのにさまざまな方法を取ってきた。紛失端末をリモートからデータ消去する方法や、そもそもローカルではデータを保持せず、VDI(デスクトップ仮想化基盤)などを用いてデータセンター/クラウド上のPCリソースを利用する方法などである。

 「しかし、リモート消去は、端末がネットワークに接続されていないと有効な対策にならないという課題がある。また、VDIは利用範囲が大規模になるにつれ、運用コストの増大や端末利用者から見たレスポンスの低下など、別の課題への対応が必要になる」(同社)

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