[市場動向]

NECソリューションイノベータ、川崎市で量子コンピュータを用いた交通流解析の実証実験

2021年7月26日(月)IT Leaders編集部

NECソリューションイノベータは2021年7月21日、量子コンピュータによる交通流解析によって車両の動きをリアルタイムに把握する実証実験を開始すると発表した。同年8月より、実証フィールドとして鋼管通り交差点(神奈川県川崎市)の交通流を解析する。将来的には、信号の制御などで交通渋滞の解消を実現することを目指す。

 NECソリューションイノベータは、量子コンピュータによる交通流解析によって車両の動きをリアルタイムに把握する実証実験を開始する。鋼管通り交差点(神奈川県川崎市)において、2021年8月10日から2022年3月31日まで実施する。将来的には、信号の制御などで交通渋滞の解消を実現することを目指す。

 実験では、汎用的なカメラを交差点に設置し、1秒間に15~30コマ(15~30fps)程度のシャッタースピードで車の流れを動画で撮影する(図1)。動画の各コマに写った車両が同一車両か判別するため、量子コンピュータを活用する。

図1:鋼管通り交差点のカメラ設置位置(出典:NECソリューションイノベータ)図1:鋼管通り交差点のカメラ設置位置(出典:NECソリューションイノベータ)
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 量子コンピュータは、車両の位置や外観の情報をもとに、条件が最も近い車両をマッチングさせる数理最適化を実行する。これにより、リアルタイムに車両の動きを捉え、交通の流れを把握できるか検証する。

 実験開始当初(2021年8月~9月)は、1台のカメラで撮影する。実験の後半(同年10月~12月)には、複数のカメラで撮影した場合においても動きを捉えることができるか検証する(図2)。カメラ1台では撮影できない車両がある場合でも、設置位置・角度を変えた他のカメラで撮影した車両と照合することで、車両の動きを把握できるか確認する。

図2:量子コンピュータで車両の動きを把握する際のイメージ(出典:NECソリューションイノベータ)図2:量子コンピュータで車両の動きを把握する際のイメージ(出典:NECソリューションイノベータ)
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 撮影には汎用的なカメラを用いる。将来的には、交差点に設置されているカメラを活用することで低コスト化を図り、より多くの地域での活用を目指す。使用する量子コンピュータはアニーリング型で、シミュレーテッドアニーリングマシンを含むNECや他社製のコンピュータの機種から最適なものを選定するという。

 実証実験を行う背景として、道路交通が重要な役割を果たしている一方で、車両での移動時間の約4割を渋滞が占める状況と、問題を解決するために2021年5月に政府が発表した第2次交通政策基本計画に、道路交通ビッグデータやAIを活用した渋滞対策の必要性を記していることを挙げている。

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NECソリューションイノベータ、川崎市で量子コンピュータを用いた交通流解析の実証実験NECソリューションイノベータは2021年7月21日、量子コンピュータによる交通流解析によって車両の動きをリアルタイムに把握する実証実験を開始すると発表した。同年8月より、実証フィールドとして鋼管通り交差点(神奈川県川崎市)の交通流を解析する。将来的には、信号の制御などで交通渋滞の解消を実現することを目指す。

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