[市場動向]
富良野市、スマートシティ構想で産官学連携、北大、日本オラクルとIoT/クラウド活用を共同推進
2021年8月11日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
北海道大学、北海道富良野市、日本オラクルは2021年8月11日、富良野市のスマートシティ構想の推進施策を共同で立案・実施すると発表した。北大の博士課程学生を対象としたワークショップ「博士課程DX教育プログラム:北海道富良野市のスマートシティ推進支援」を、同年8月30日から6カ月間、計6回実施する。参加学生はIoTやクラウドの活用を通じて同市が提示した課題の解決に臨む。
北海道大学、北海道富良野市、日本オラクルは、富良野市のスマートシティ構想の推進で連携・協業している。同市は、2020年4月にスマートシティ戦略室を設置し、デジタル技術を活用した街づくりに取り組んできた。2020年度は、Oracle Cloudを活用し、SIベンダーのTIS北海道と共同で、データを活用した除排雪作業の可視化と効率化を目的とした「IoT除排雪効率化実証実験」を実施している(関連記事:富良野市、車両GPSの走行データから除排雪作業状況を可視化する実証実験)。
今回、北大は、2021年度の博士課程学生を対象とした教育プログラムとして、ワークショップ「博士課程DX教育プログラム:北海道富良野市のスマートシティ推進支援」を実施する。同年8月30日から6カ月間、計6回にわたって行う。ワークショップでのクラウドやIoTデータなどの活用を通じて、同市のスマートシティ推進を支援していくとしている(図1)。
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ワークショップに参加する学生は、富良野市が提示した2つの課題に対し、自身の専門性を生かしながら施策を提案する。データ分析には、Oracle Cloudの「Oracle Autonomous Data Warehouse」や「Oracle Analytics Cloud」を活用する。日本オラクルは、参加学生にデータ分析のトレーニングを実施する。富良野市は、ワークショップが作成した施策案を参考に、スマートシティ推進施策の一環としての実証実験を検討する。
同市が提示した2つの課題は、「ふらのワイン」の販売額を増やすことと、ゴミを適切に分別できるようにすることである。両課題の内容を以下に示す。
●Next:富良野市が学生に提示した2つの課題の内容
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