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生化学工業、基幹システムをパブリッククラウドに移行

会計パッケージ新版に合わせアドオン開発をゼロに

2021年8月27日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

研究開発型の製薬会社、生化学工業(本社:東京都千代田区)は2021年4月、基幹システムをパブリッククラウドに移行した。会計ソフトウェアパッケージ「SuperStream」と、生産管理、販売管理、原価管理ソフトウェアパッケージ「mcframe」を、ともにオンプレミス環境からパブリッククラウドのOracle Cloudに移行した。SIベンダーのインテックが2021年8月27日に発表した。

 生化学工業は2018年10月、2007年に導入した会計パッケージ「SuperStream」が2020年にサポート切れを迎えるのを機に、基幹システムの見直しとシステム基盤再構築の検討を開始した。生産管理、販売管理、原価管理の「mcframe」を含め、パッケージベースの基幹システムを継続的、安定的に利用するため、パブリッククラウドへの移行を必須条件とした。

 システム基盤には、パブリッククラウドのOracle Cloudを採用した。これにより、レスポンスを向上させ、データベース関連のランニングコストの削減を図る。データバックアップの運用も、テープに記録して倉庫に保管する方式から、クラウドでのリージョン間バックアップに変更し、手間と保管スペースの課題を解決した。

 また、会計パッケージ「SuperStream」新バージョンの導入にあたり、業務フローを見直してアドオン機能をゼロにし、保守費用を削減した。

 データを蓄積するデータウェアハウス(DWH)や、社内の各業務システムからデータを抽出するデータ連携基盤(EAI)も合わせて構築した。データを分析・可視化するためのBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを導入し、IT部門に頼らず現場主導でデータを活用する仕組みを実現している。経営会議向けの経営ダッシュボード作成、工場での製品の歩留まりチェック、本社の営業部門での販売状況の分析など、データ活用が各部門で進んでいるという。

 生化学工業は今後、業務系システムや品質系システムについても、パブリッククラウドに移行することを計画している。また、論文検索の自動化など、新薬開発の期間短縮に貢献する取り組みも積極的に進めていく予定である。

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