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日立、VSPのストレージ仮想化機能を強化、クラウドストレージを含めて異機種統合

仮想アプライアンス型のSDS製品「VSS for block」も販売

2021年10月5日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日立製作所は2021年10月5日、SANストレージ「Hitachi Virtual Storage Platform(VSP)」におけるストレージ仮想化機能を強化したと発表した。同日、VSPの新モデルと、新製品となるSDS(ソフトウェア定義型ストレージ)の販売を開始した。複数の異機種ストレージを束ねて論理的に1台のストレージとして統合する機能を強化し、新たにクラウドストレージも統合対象にできるようにした。これにより、企業データのクラウド移行や、クラウド上でのシステム構築がしやすくなるとしている。価格はいずれも個別見積もり。

仮想アプライアンス型のVSPも用意、基本OSはVSPベース

 仮想アプライアンス型のSDS(ソフトウェア定義型ストレージ)製品「VSS for block」の販売も開始した(表2)。VMware ESXi/x86サーバー上で動作する。最小構成は5ノードで、1ノード単位で最大32ノードまで拡張可能。REST APIで管理する。管理インタフェースとしてGUI管理画面とCUIコマンドを用意している。

表2:Hitachi Virtual Storage Software for blockの仕様(2021年10月現在)(出典:日立製作所)
製品名称 Hitachi Virtual Storage Software for block
最大ノード数(/システム) 32
プール数(/システム) 1
最大プール容量(Raw) HPEC 4D+1P構成 3.78 PiB
HPEC 4D+2P構成 4.54 PiB
デバイス SSD
ハイパーバイザ VMware ESXi
接続プロトコル ブロック(iSCSI、FC)
管理インターフェース GUI、CLI、REST API
イベント/ログ Syslog、SMTP、SNMP

 ハードウェアのVSPが搭載している基本OSをベースにしており、VSPファミリと親和性がある(図4)。例えば、VSP同士の間で広域クラスターを構成してボリュームをミラーリング(同期)するといった用途に対応する。

図4:SDSの「VSS for block」は、ハードウェアのVSPが搭載している基本OSをベースにしており、VSPファミリと親和性がある(出典:日立製作所)図4:SDSの「VSS for block」は、ハードウェアのVSPが搭載している基本OSをベースにしており、VSPファミリと親和性がある(出典:日立製作所)
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 データ保護技術として、独自のHitachi Polyphase Erasure Codingを採用した。通常のミラーリング構成と比べて実効容量を多く確保できる(図5)。

図5:VSS for blockは、データ保護技術として、独自のHitachi Polyphase Erasure Codingを採用した。通常のミラーリング構成と比べて実効容量を多く確保できる(出典:日立製作所)図5:VSS for blockは、データ保護技術として、独自のHitachi Polyphase Erasure Codingを採用した。通常のミラーリング構成と比べて実効容量を多く確保できる(出典:日立製作所)
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