アライズイノベーションは2021年12月14日、AI-OCR(光学文字認識)ソフトウェア「AIRead」の新版(Ver. 3.2)を発表した。同年12月15日から販売する。新版では、運用中に教師データを自動作成して再学習する機能を追加して、オンプレミス環境で継続的に識字率の向上を図る。「手書き数値」の追加学習にも対応し、今後、他の文字も順次対応するとしている。
アライズイノベーションの「AIRead」は、AI-OCR(光学文字認識)ソフトウェアである。CNNやLSTMなどのディープラーニング(深層学習)技術を活用し、定型書類と非定型書類の両方を対象に、手書き文字と活字の両方をテキスト化する。オンプレミス(スタンドアロン型、サーバー型)、クラウド(SaaS型、LGWAN-ASP型)などを用意する。
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新版では、再学習機能の強化で、オンプレミス環境でAI-OCR用の教師データを自動作成する機能を追加した(図1)。ユーザーの環境で継続的に識字率を高められる。また、「手書き数値」の追加学習に対応し、今後、他の文字にも順次対応する。
AIReadにおける再学習の処理の流れを示している。
- AIReadの実行
AIReadを実行し、オンプレミス環境下に読み取り結果を出力する。 - 誤読個所の修正
読取結果をAIRead Viewerで確認する。誤読のあった箇所はAIRead Viewerで修正・保存し、CSVファイルに出力する。 - 教師データの自動作成
修正した箇所の文字画像ファイル、修正後の値を、それぞれ教師データ、正解データとして蓄積。都度、オンプレミス環境に教師データを蓄積する。 - 追加学習の実行
蓄積した教師データ、正解データを用いて、追加学習を実行する。学習後に作成されたモデル(AIエンジン)を更新して識字率の向上を図る。
買い取り型の価格(税込み)は、「AIRead Stand-alone」が初期費用(ライセンス費用)としてインストール先PC1台あたり105万6000円で、保守費用は年額21万1200円。「AIRead Standard」が初期費用として1サーバーあたり396万円で、保守費用は年額79万2000円。「AIRead Enterprise」が初期費用として1サーバーあたり528万円から、保守費用は年額105万6000円からとなっている。